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鋼鉄少女隊  完結

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「じゃあ、ユニット名は『鋼鉄少女隊』にしてください。漫画のほうの『鋼鉄少女隊』は第二次世界大戦末期にドイツが最後の決戦として、バルジ作戦を始めたときに、丁度日本から、ドイツ国防婦人戦車隊に研修で来ていた十代の女の子五人も戦車に乗って参戦するって話なんです。で、演奏の時、第二次世界大戦のドイツ戦車兵の真っ黒なコスチュームとか着られたらいいですけどね。て、無理でしょうけど。ユニット名のほうは、もう少し長いんですけど。『I.M.C〜鋼鉄少女隊(ピュセル別働隊)』ってどうでしょう。I.M.Cってのは、Iron maiden corpsの略です。鋼鉄少女隊を無理に英語にするとこうなりました。アイアンメーデン(Iron maiden)ってイギリスの1980年代から90年にかけて活躍してたロックバンドが居たんですけど、それにもちなんでます」
 明日香が賞賛する。
「名前、いかついねー。でも、メタルやるバンドなら、いい名前だと思う。彩ちゃん、どう?」
「ああ、すごくかっこいい名前だね。いいと思う。みんなもどう?」
 異論は無かった。明日香が皆に問いかける。
「ねぇ、他に何かこの計画に対して、こうしたらって意見は無いの? あったら、言って!」
 今まで、静かにしていた八期の黒木亜美が恐る恐る提案した。
「あのー、インターネットのアーティスト・スペースってあるじゃないですか。世界中のインディーズデビューの若手アーティストとかが登録してるSNSで、自分達の曲やPV公開してるじゃないですか。鋼鉄少女隊もとりあえず、CD出せた時点で、そこに登録して、曲を公開したらどうでしょう?」
 明日香が肯く。
「ああ、それもいいねぇ。それも書いといてって……。そういえば、議事録取ってなかったよねぇ……」
 六期の高見舞が大学ノートにペンを走らせながら、返事する。
「あ、私書いてます。それも書いておきますね」
「舞、あんたが几帳面で助かるわ。他に何か付け加えたい意見無い?」
 七期の島田里佳が提案する。
「アーティスト・スペースに登録するとき、雪乃がいうように何かすごくかっこいいコスチュームで写真載せるんです。ついでに、顔もアイメークとかすごく凝るんです。それで、12月にあるビジュアル系バンドのコンサートにも出られたらいいですよね。あのコンサートも録画されて、NKTVが放送するはずなんですよ」 

 あらかた意見が出尽くしたのを見て、彩が指図する。
「もう他に付け加えたいことはない? じゃあ、雪乃に頼むけど、雪乃の元の企画書と舞が書いてくれている議事録付き合わせて、企画書作り直してくれない。そして、もう一度私達に見せて。私と明日香が会社のほうに提案しますから」
 明日香が満面の笑顔になる。
「彩ちゃん! なんか、私達、いけそうな気がしてきたよ……」


作品名:鋼鉄少女隊  完結 作家名:西表山猫