小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

陰陽戦記TAKERU 前編

INDEX|81ページ/108ページ|

次のページ前のページ
 

 表で戦っていた拓朗と香穂は苦戦を強いられていた。
 何と鬼達が合体して2本の角が生えた五メートルはある巨大な蝙蝠型の鬼と化してしまったのだ。
 しかも地上戦は不利とみなして中に浮かぶと口から破壊音波を放って攻撃してきた。
「うああっ!」
 アスファルトが砕けて拓朗は地面に転がる、香穂は真空波を起こして攻撃するが相手の破壊音波に阻まれてしまった。
 大気の振動を利用して相殺したのだった。
「何とか接近して攻撃できれば……」
「でも届かないんじゃどうしようもないよ」
 2人には打つ手は無かった。
 しかしその時、発電所から美和が出て来た。
「二人供、大丈夫ですか?」
「美和お姉ちゃん!」
「あれ、先輩達は?」
 美和は軽く事情を話す、
 だが今は目の前の鬼をどうにかするべきだった。
「朱雀っ!」
 美和が右手に持つ宝玉に念じると真っ赤な光とともに炎が噴出して弓を持つ左手を包み込んだ。
「波ッ!」
 美和の気合が炎を吹き飛ばすと弓は朱雀の力を得て変化していた。
 上下が真っ赤な翼を模した胴に握り部分が朱雀の顔となっている。
「行きますっ!」
 美和が膝を折り曲げると背中から炎が噴き出したかと思うとそれは二枚の翼となって大空にはばたいた。
 朱雀の力で空中での移動が可能となったのだ。美和が弓を構えると攻撃をしかけた。
「滅ッ!」
 美和が弦を引くと朱雀の嘴が開いて光の矢が流れ星のように飛んで行った。
 しかし鬼にはあっさり交わされてしまうがそれでも構わずに美和はもう一発撃つ、だが案の定これも交わされてしまった。