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陰陽戦記TAKERU 前編

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 何とか成功したみたいだったな。俺達は元の世界に戻ってきた。だけど……
「うっ……」
 俺は案の定力を使いすぎてその場から立ち上がる事が出来なかった。
「武様っ!」
「やば、すっげぇ疲れた……」
「武君、美和さんっ!」
 するとそこには桐生さんがいた。
 よく見ると随分疲労していていた。恐らく俺達を助ける為に頑張ってくれたんだろう。
「恐らく敵の目的は俺達の足止めだ。となると拓朗君達が危ない!」
「足止め? 何の為に?」
「……それは分からない、だがそうとしか考えられない」
 俺達を閉じ込めたり罠を張る事からその推理はまんざらハズレと言う事は間違い無さそうだ。
 でも俺は力を使い果たしちまった。こうなったら真打登場だ。
「美和さん、後は頼む」
 俺が言う美和さんは微笑して頷いた。
「任せてください、行くわよ朱雀!」
『ええ、美和っ!』
 美和さんは一足早く正面玄関へと急いだ。