陰陽戦記TAKERU 前編
その頃、加奈葉は人影を追って森に入って行った。
「どこにいくのかしら?」
見つからないようにやって来たその場所は学から貰った情報にあった元処刑場の慰霊碑だった。
手に取った携帯電話を開くと通話していないのに不気味な声が聞えて来た。
『あとはここを破壊すれば全てが終わる、そしてこの暗黒天帝が完全に復活するのだ!』
「あ、暗黒天帝っ?」
思わず一歩下がると落ちていた小枝を踏みしめて音を立ててしまった。
「あっ?」
『むっ?』
すると音に気付いた暗黒天帝と協力者は加奈葉に気付いてしまった。
「あ、アンタは……」
小さな肩を震わせる加奈葉、
そこへ暗黒天帝を手に持った協力者はゆっくりと近づいて行った。
作品名:陰陽戦記TAKERU 前編 作家名:kazuyuki