小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

陰陽戦記TAKERU 前編

INDEX|76ページ/108ページ|

次のページ前のページ
 

 俺は全ての準備を終わらせた。
 朱雀の宝玉を足元に置き、その周りに俺と美和さんが持っている金属物全てを重ねるとある程度の距離を取った。
「本当にこれで上手く行くんですか?」
 美和さんが訪ねる。
「ああ、上手く行けばね……」
 朱雀は電気エネルギーを吸収し続けて自分を保って来た。つまり雷に匹敵するエネルギーを与えりゃ良いって事だ。
「授業で習ったんだけど、雷ってのは雲の中でプラスとマイナスの氷がぶつかって……」
「???」
 しかし美和さんにはチンプンカンプンだった。
 彼女の場合は雷様が起こしてる物だと思ってるだろうなぁ……
「ようするに、同じ自然の力を持つ聖獣なら本物に匹敵しなくてもそれに近い力ができるはずだ……」
 時間が勿体無いから早速やってみる、
 俺は麒麟に蓄えられた力を解放、まず青龍の力で周囲に霧を発生させて白虎の力で風を起こして一ヶ所に固めて小さな雲を作る、そして玄武の力で小さな氷を作り雲の中に放り込むと白い雲が黒くなった。成功だ!
「よし、行けっ!」
 小さい雷雲から稲光が発生して落雷が落ちると、その下に置かれた金属物が避雷針の代わりをして朱雀の宝玉に伝わる、だが朱雀は覚醒しなかった。
「……でも、雷が作れる事は分かった。あとは威力だけか!」
 俺は渾身の法力を鬼斬り丸に込めた。