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陰陽戦記TAKERU 前編

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 場所を変えて公園に戻ってきた。
 そして互いに自己紹介を交わした。
「僕は桐生辰弥、大学生だ。青龍とは四月の始め頃に出会った」
 四月の始め、桐生さんがバイトを終らせてアパートに帰る途中でとある人込みを見つけた。
 聞いて見ると隕石を倒したと言うのだった。幸い空き地だったが為に民家に被害は無かったと聞いた辰弥はそのまま家に帰ろうとしたが足音に青い水晶が転がっていた。それこそが青龍だった。
「落とし物じゃ無くて迷子だったって事だな」
『その言い方はやめてください』
 青龍は照れくさく言った。
「まぁ、本当はもっと早く来たかったんだが、何しろこっちも色々あってね、中々時間が作れなかったんだ。許して欲しい」
 桐生さんは頭を下げた。
 すると美和さんは両手を振った。
「い、いえそんな…… こちらこそ、本来青龍を守らなければならないのは私の方なのに…… 何て言ったら良いのか……」
「あの、ちょっと良いですか?」
 すると拓朗が会話に入った。
「どうしてここが分かったんですか?」
 そう言やそうだ。
 青龍を見つけてからかなり経つが美和さんや他の聖獣達が何処に行ったのか分からない上に手がかりすらない、
 そんな状況でよくこの町が分かったもんだ。下手すりゃ日本中回る事になるぞ?
「そんなのすぐ分かるさ、この町は今不思議な事件が起っているからね。」
 桐生さんはテレビや新聞でこの町に不思議な事件が起こっているのを突き止めた。
 それが暗黒天帝によるものだと分かると独自に調査を始めたのだった。
 事件の現場、時刻などを徹底的に調べ上げて長期休みに入ると同時にこの町にやってきたのだった。
「まぁ警察に知り合いがいてね、この町に暗黒天帝がいる事が分かったのはラッキーだった。少し変わったみたいだけどこの町は昔住んでた事があるから地理は大体分かる」
「暗黒天帝がこの町に?」
「本当ですか?」
 俺達は桐生さんを見る、
 確かに今まで見てきたニュースでは鬼に関する事件は決まってこの町、隣り町のデパートや動物園などもあるが一番多いのは何よりこの星命町だった。
「……そんな事を聞いていてもいいのか?」
「えっ?」
「確かに暗黒天帝を倒すのは大事かもしれないが、今やる事は逃げた鬼の事何じゃ無いのか?」
「あ、そうだ!」
 俺はあのアンコウ野郎の事をすっかり忘れていた。
 でも逃げた場所が分からない。
「大体分かるさ、」
「マジで?」
 すると桐生さんはズボンのポケットから地図を取り出した。
 本屋で売っている地図だが所々赤い小さな×印が描かれている、それはあの鬼の出現した場所だった。