陰陽戦記TAKERU 前編
マジで驚いたぜ、鬼にこんな事が出来るなんてな、
鬼に金棒ならぬ完全武装だなこりゃ……
「そんなこけ脅しで!」
俺は鬼斬り丸で斬り付けるが鬼の鎧には傷も付けられなかった。
『ゴアアッ!』
鬼はさらに大きくなった鋼鉄の腕を振るって俺を殴り飛ばした。
「うわああっ!」
俺は地面に転がった。
「武っ!」
「加奈葉様、下がって!」
美和さんは弓を引いて光の矢を作る、
しかし今度は弓の中ではなく、美和さんの周囲にたくさんの小さな光の矢が出現してそれを放った。
「散ッ!」
美和さんの言葉で矢は飛んで行き鬼を攻撃する、
しかし美和さんの攻撃も鬼の鎧に弾かれてしまった。
『グオオッ!』
鬼は美和さんを見ると口を大きく開いて怪光線を発射した。
美和さんは加奈葉を庇ってその場から飛び退いた。
光線は美和さんが今までいた場所を深く抉った。まともに喰らえばひとたまりも無かっただろう、
『ウウウ……』
しかし鬼はそれ以上攻撃をしようとはしなかった。
振り返り後ろの山を塞いでいる氷壁を何度も叩いて粉々に砕くと山の中に入って行った。
俺は美和さんと加奈葉に支えられて立ち上がる、
決して無事って訳じゃ無いがそう言う訳にも行かなかった。山には拓朗がいる、
「急がないと…… 拓朗が危ない、」
俺は立ち上がって山に向かおうとするが思うように体が動かなかった。
さっきの一撃はすげぇ堪えたぜ……
「武、少し休んだ方が良いわよ!」
「んな暇ねぇだろ、時間がねぇんだ!」
それについては心配はいらない、麒麟の宝玉が少しづつだが回復してくれている、
完全に回復するにはもう少し時間が掛かるみたいだが歩くぐらいは出来る、すると美和さんが言ってくる。
「でもあの鬼は強力すぎます、恐らく鬼となった者の欲望が高いからだと思いますけど……」
「そんな事は後で考えるんだ、早く拓朗を!」
俺達はくらい山道に入って行った。
作品名:陰陽戦記TAKERU 前編 作家名:kazuyuki