私のやんごとなき王子様 理事長編
「良かった、助かるよ小日向さん。それじゃあ健亮、この子は僕が貰って行くよ」
も、貰って行くだなんて、なんだか恥ずかしい表現だな。
理事長の手が私の肩に触れると、真壁先生ははあっとため息を吐いて笑った。
「分かりました。でも仕事が終わったら返して下さいよ。こっちも仕事が山積みなんですから」
「う〜ん。まあ、考えておくよ。さあ、行こうか。小日向さん」
「あっ、はい!」
私達は真壁先生と別れ、理事長専用のスイートルームへと向かった。
作品名:私のやんごとなき王子様 理事長編 作家名:有馬音文