文章の書き方まとめ(修正・追記)
基本の決まり
●基本の決まり
「こんにちは」(1
突然に話しかけられて、男は驚いて顔を上げた。今まで読んでいた新聞を乱雑に畳む。
「どちらさまですか」(2
目の前に立っている女はにこりと微笑むだけだ。はて? 見覚えはないが、と男は首を傾げた。(3
「本当にお忘れなの!」(3
女はくすくすと笑いながら、肩をすくめて見せた。
「少し待ってください、思い出しますから……」(4
眉間を右手で揉みながら、男はその女が誰なのか記憶をたどる。東北に旅行した時か――温泉街であった――知り合った女性に似ていなくもない。(4
1.鉤括弧内で文章の最後の句読点については諸説ある。役所に従うか、慣例に従うかは自由である。
「こんにちは。」……文化庁の資料「くぎり符号の使ひ方〔句読法〕」(昭和二一年/http://www.bunka.go.jp/kokugo/pdf/kugiri.pdf)によると正しい。ただしこの資料によると引用の場合は打たない。
「こんにちは」 ……活版印刷時代に句点を省略する慣例があった名残で、現在省略する傾向にある。また、日本新聞協会の用語懇談会においては字数削減のため省略すると決められている。
2.行頭は一字分空白にする。行頭が括弧記号の場合は空白にしない。
3.疑問符(?)、感嘆符(!)の後は一字分空白にする。
ただし括弧内での最後の文章の場合は空白にしない。
4.三点リーダは二つ繋げて「……」と表記する。
また、ダッシュは二つ繋げて「――」と表記する。
作品名:文章の書き方まとめ(修正・追記) 作家名:m/枕木