勇者と魔王の決意 リメイク版
シスター「ふふふっ・・・教会の中にいけば分かりますよ。」
勇者たちは教会の中へ入った。
不気味に笑う女神の像の前に、
一人の女が女達に囲まれている様子が見えた。
女たち「女神の一部になる新たな女・・・
魂をこの女神の像へ捧げよ・・・」
長い茶髪の娘が怯えた表情で
水色の瞳に涙を流していた。
女「私はこの町に来ただけなのに、
どうして生け贄に・・・
誰か助けて・・・」
女たち「穢れなき魂を女神の元に捧げるため・・・
お前は選ばれた。
だから、その魂を・・・」
勇者エデン「・・・待て!嫌がってるじゃないか!
女神が生け贄が必要とするなんて・・・
おかしいよ!」
勇者は、女たちに向かって叫んだ。
女たち「・・・我らが女神が甦るには、
穢れなき女の魂が必要・・・
その邪魔をすれば堕天使イルメーアが
お前達を裁く。」
教会のステンドグラスが割れ、
赤い羽根の堕天使が舞い降りて来た。
堕天使イルメーア「男は女神の生け贄にできない。
こいつらを地下の牢屋へ連れて行け!」
勇者エデン「どうして、女神が生け贄を必要とするんだ?」
堕天使イルメーア「操られた者には女神の像と思わせてるが、
その正体は邪神の像だ。
邪神は、女の魂しか喰わない。
だから、必要なのよ。」
勇者エデン「そんなことをしてどうするつもりだ?」
堕天使イルメーア「あの方を蘇生させる為に・・・
たくさんの魂が必要になる。
あなた達にその邪魔はさせないわ!」
堕天使イルメーアが勇者に襲い掛かって来た。
レオンは特技を使用した。
獅子の誇りでスカルの攻撃力を上げた。
スカルは敵を剣で攻撃した。
200のダメージを与えた!
堕天使イルメーアの杖が青白く光り、
勇者たちに雷を落とした。
味方全体が100のダメージを受けてしまった。
勇者は特技を使用した。
敵を二回斬りした。
敵に150のダメージを与えた。
堕天使イルメーアの杖が赤く光り、
勇者たちに炎が襲った。
味方全体が100のダメージ受けてしまうはずだったが、
スカルが特技を使用した。
惑わす美貌が相手の攻撃を止め、
そのすきにレオンが攻撃した。
堕天使イルメーアに120のダメージを与えた。
堕天使イルメーア「このままでは負けてしまう・・・
どうか私に力を与えてください。
邪神の像よ!」
だが、邪神は堕天使に力を貸さなかった・・・
女神像がひび割れて、邪神が堕天使を握り潰した。
堕天使が息絶えると邪神の像も壊れてしまった。
操られていた女たちも正気に戻ったようだ。
勇者エデンは、まだ顔色が悪い娘に話しかけた。
勇者エデン「もう大丈夫ですよ。安心してください。」
イリア「助けてくれてありがとうございます・・・
私は、イリアホワイトです。
回復魔法を修行中の魔法使いです。
あなたたちのお名前は?」
勇者エデン「俺は、勇者エデンホープです。」
剣士レオン「俺は、剣士レオンストーンだ!
よろしくな!」
スカル「私は、旅人スカルラドー。」
イリアは頭を下げて、勇者にこう言った。
イリア「助けて頂いたお礼に・・・
私を勇者エデン様の仲間に加えてくれませんか?」
勇者エデン「もちろんいいよ!
君のような子なら大歓迎さ!」
彼は、少年のような見た目のせいで、
勇者扱いされた事がないのだ。
だから、勇者と呼ばれるのが嬉しかった。
剣士レオン「おいっ偽勇者!こんな娘じゃ足手まといだ!
よく考えてから仲間にしろ!
スカル様もそう思いますよね?」
スカル「レオン殿。
回復魔法使いは役に立つぞ。
仲間にしてもいいんじゃないか?」
レオンはしぶしぶ頷いてから、
イリアの顔を睨んで怒鳴った。
剣士レオン「小娘!エデンという名前の小僧は偽勇者だ!
スカル様こそ真の勇者だ!
エデンを勇者エデンと呼ぶとは・・・
お前の目は節穴か!」
イリア「いいえ・・・
世界の平和を取り戻そうとする人たちは・・・
みんな勇者だと私は思います!
だから、エデン様もあなたもスカル様も
勇者なんですよ。」
レオンは首を振って否定した。
剣士レオン「そう思うのはお前だけだ!
人に勇者と呼ばれるのは一人だけだ!
だから、勇者と旅した者は名前しか残らんぞ。」
スカルはレオンの肩を叩いて、
相手を落ち着かせるようにこう言った。
スカル「レオン殿。イリアは正しいよ。
もちろん、君の言ってることも・・・
勇者になるのは無理でも英雄にならなれるさ。」
剣士レオン「スカル様・・・」
レオンは感動したような顔で呟いた。
イリア「この町の問題は解決したようですね。
私たちも、次の町に行きましょう。
お金の欲しかない人々が住む町へ・・・」
イリアは、女たちが地下牢屋に閉じ込めれていた
男たちを助ける様子を見て微笑んだ。
第三章「生け贄の聖女」 完
第四章「悪女の誘惑」
四人は、金の欲望しかない町へ向かった。
その町の名は、ゴールド.コントロールという名前だ。
この町は、カジノやビリヤードやドラゴンレース・・・
賭け事に支配されていたり・・・
裏金を支配する者とその裏金を奪う者がいる。
人々が金に支配されている町なのだ。
そのせいか貧困の差が激しい町だった。
豪華な屋敷に住む者もいれば、壊れそうな一軒家に住む者もいた。
勇者エデンに、胸元が見える青いドレスを着た
長い黒髪の美女がぶつかって来た。
だが、美女は彼に謝らずに逃げた。
勇者がズボンのポケットを見ると・・・
所持金が全て盗まれた。
勇者エデン「もしかして盗まれた?
あの財布には、1万ファル入ってたのに・・・」
剣士レオン「貴様が呆然と美女に見とれてたせいだろ!
もっとしっかりしろ!」
イリア「あら?あのテーブルに座ってるのは
さっきの人ですよね?」
イリアは、レストランのテーブルに座る美女を見た。
剣士レオン「俺が取り返しに行ってやる!
偽勇者はそこで待ってろ!」
勇者エデン「取られたのは自分のせいだから・・・
作品名:勇者と魔王の決意 リメイク版 作家名:マサトシ