勇者と魔王の決意 リメイク版
解決できるのだろうか?
心配そうな様子の村人たちに見送られながら、
彼らは北の崖へ向かった。
その崖は、村人たちから
「記憶喪失の崖」と呼ばれている。
スカル「勇者殿。本当に行くのか?
村人たちが言う事が正しいなら、
記憶を失ってしまうぞ。」
勇者エデン「困ってる人たちを見捨てたら、
世界の人たちに勇者失格って言われるよ・・・
魔物は怖いけどさ。
これでも、俺は勇者の子孫だから・・・」
この勇者は臆病なのか?勇敢なのか?
・・・どちらか分からない人物だ。
スカルは苦笑しながらそう思った。
二人がしばらく歩いていたら、
高い崖がある道へたどり着いた。
ロストメモリー「また記憶喪失にする獲物が来たな!
俺様の名はロストメモリー!
名乗ったところでお前らは忘れるがな・・・
ききききっ!」
崖の上から子悪魔の笑い声が聞こえてきた。
二人が上を見上げたら、小さな悪魔が笑っていた。
悪魔は指の間から眩しい光を放った。
しかし、何も変化がなかった。
ロストメモリー「そんな馬鹿な!?さては、お前たちは勇者だな。
俺様の呪文が効かないとは・・・」
勇者エデン「記憶を消したのはお前の仕業だな!
退治してやるぞロストメモリー!」
勇者は怯えてない様子で剣を構えた。
相手が小動物と変わらない大きさなので、
彼は強気になっているようだ。
勇者は右手に持つ獅子のソードで
ロストメモリーを攻撃した。
ロストメモリーに50ダメージを与えた。
スカルは、左手に魔力を集めて呪文を唱えた。
浄化の炎がロストメモリーに襲い掛かる。
ロストメモリーに80ダメージを与えた。
ロストメモリーは長い爪で
二人に襲い掛かる。
勇者は50ダメージ受けてしまった。
しかし、スカルは攻撃をよけた。
勇者が剣でロストメモリーを攻撃した。
ロストメモリーに60ダメージを与えた。
ロストメモリーを倒した。
勇者とスカルはレベルが上がった。
「勇者のレベル11 攻撃力65 防御力51」
勇者は回復呪文:リカバリーを覚えた。
「スカルのレベル11 攻撃力73 防御力83 魔力68」
スカルは回復呪文:リカバリーラを覚えた。
所持金:400ファル手に入れた。
「呪文説明」回復魔法について
リカバリーは味方のライフを50~70ポイント回復できる。
リカバリーラは味方全員のライフを150ポイント回復できる。
レベルを上げれば強力な呪文を覚えたり、
特技も増やしたり出来ます。
スカル「村に戻って、記憶を失くした人の
記憶が戻ったか確かめに行こう。」
勇者たちは村に戻った。
村人たちが笑顔で彼らを出迎えた。
老人「おおっ!帰って来たか!
わしの孫が、わしのことを思い出してくれたよ・・・
原因を解決してくれたんじゃな!」
老人の孫「ありがとうお兄ちゃんたち!
大好きなおじいちゃんを思い出せたよ!」
少年が、にこにこ笑いながら礼を言った。
武器屋の男「わははは!ありがとよ!
おかげで大事な嫁さんのことを思い出したぜ。
金髪の勇者さんとその仲間の坊主のおかげだな!」
武器屋の男が豪快に笑いながら、
黒髪の女と肩を組んでいた。
黒髪の女「私は、この人に忘れられて悲しかったわ・・・
主人が記憶を取り戻せたのは、あなたたちのおかげよ・・・
ありがとう・・・金髪の勇者様!
そのお仲間の茶髪の少年さん!」
二人の噂をしていた女の一人が頭を下げた。
老人「記憶なき村という名はふさわしくない!
この村の名は、金髪の勇者様と同じ名前にしようかの?
勇者様の名を教えてくれんかの?」
スカルさんが勇者だと思われてるよ・・・
俺が勇者の子孫なんだけど・・・
勇者はため息をついた。
スカル「・・・私はスカルラドー。
勇者ではなくただの旅人だ。
隣にいる彼が、本当の勇者エデンホープだ。
礼なら彼に言ってくれ。
崖にいた魔物にとどめの一撃を
刺したのは彼だからな・・・」
村人たちは、半信半疑の様子で
茶髪の青年を見ていた。
老人「信じられんのぅ・・・少年ぽいこの若者がか?
とにかくお礼はせんとな。
この村に埋まっていた歴史書をやろう。
勇者なら歴史の勉強もしておいた方が良いぞ。」
武器屋「学者の鑑定によると、
この歴史書は100年前の物だぜ。
書いてある言葉が読めたら天才かもな!」
分厚い本だな・・・
こんなの読みたくないな。
でも、せっかくもらった物だし読んでみようか。
勇者は苦笑しながら、老人から歴史書を受け取った。
黒髪の娘「私もなにかお礼を・・・
勇者様たちを宿屋に今回だけ
タダで泊めてさしあげます。」
勇者たちは、黒髪の娘が経営する宿屋に泊まることになった。
二階建ての広々とした宿屋だ。
勇者たちは、食堂のテーブルで
コック達が作った料理をご馳走になった。
料理は、ビーフピラフやサラダの盛り合わせなどを食べた。
フルーツは、皮が赤い珍しい桃を食べた。
勇者たちは、12号室の部屋へ泊めてもらった。
スカルは窓の外を眺めた。
その窓から町全体が見渡せた。
どうやら、この部屋は眺めがいい部屋のようだ。
勇者は、テーブルの上に歴史書を置いて椅子に座った。
そして、歴史書を開いて読もうとした・・・
だが勇者には読めなかった。
勇者エデン「100年前の言葉かな読めないよ・・・」
スカル「どれ、私が読んでみよう・・・
これは、100年前の勇者と魔王の
隠された真実が書かれた歴史書のようだ・・・」
スカルは歴史書を開き、勇者に中身を読み聞かせた。
スカル「忘れられし勇者と魔王・・・
世界の破壊者だった魔王が魔物を人に変え、
長き闘いを終わらした。
勇者ワールドホープは魔王の子を保護した。」
100年前の文字なのにどうして読めるのか・・・
この話をかつて誰かから聞いたような・・・
彼は疑問に思いながら読み続けた。
スカル「魔王の子ワールドエンペラーは世界の希望か?絶望の存在になるか?
作品名:勇者と魔王の決意 リメイク版 作家名:マサトシ