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私の主張

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初恋は悪夢



僕の名前は前田春大学2年生。

今僕は非常に困った状態にある。周りには爽やかな女子大生、そして団地の様な色合いの素敵?な大学。
…なになぜ、僕たちは今パンツ一丁でおにぎりを握っているのだろうか。
…そしてなぜ、愛染ちゃんは服着ておにぎり握っているのだろうか。
男女差別だ。教えてくれ、誰か。



さて、その前になぜこのような事態に陥ってしまったのかについて話しておこう。そもそもの始まりはあの、暑い日のことだった。



僕はその日最高に運が悪かった。
エアコンも扇風機もうちわすらない密室のアパートで水が止められるという悲劇が起きたのだ。
そう、僕はたかをくくっていた。
まさかこの経済国日本で、今更水止められる奴なんていないだろう。ていうかこんなか弱い貧乏学生の水止めようとするやついないだろう。…とぐうたら危機感0で幸せに日々を過ごしていたのだ。

今までに散々警告はされてきていたが、まさか奴ら本当にやるとは思わなかった。
そろそろ電気も危ない。


…そんなこんなで僕は暴れていたのだ。180センチ弱の長身で。


そこへやって来たは愛染夏奈子だった。
まさに彼女は地獄の使者だ。子供の頃からそうだった。


ここで僕と彼女のホロニガ甘い昔話について一つ、語らせてもらう。












彼女、愛染夏奈子は僕の10年超しの幼馴染みである。
…といっても丸々高校3年間と大学生活1年間は関わりあいがなかったのだけれど。まぁ幼馴染みに変わりはない。


彼女は昔から奇怪な女だった。
小学生のくせにやけにクールで、いつも他の女子を後ろに引き連れ廊下をてくてくと歩いていた。
…と、言ってもそのこたちは愛染ちゃんにとって舎弟のようなものでよく適当にあしらっているのを目撃されていた。

昔から何故か不思議なことに彼女は人望があつかったのだ。


そして、そう、可愛かった。意思の強そうな切長の瞳に長いまつげ、真っ白で透き通った肌に滑らかなショートの黒髪。

今でも目に浮かぶ、あの頃の彼女。



…勘のよい人はもうここらでお気付きだろう。



僕は彼女が好きだった。すなわち、愛染ちゃんが好きだったのだ。


…確かに、あの小学5年の総合学習の日までは。


作品名:私の主張 作家名:川口暁