少女機械人形コーパス 第一幕
同日
午前11時48分
地底都市マヌス Cエリア医療ゾーン
506号室
七々原
「こんにちは」
二野上
「その声……! 先輩?!」
七々原
「うん……。その……」
二野上
「嬉しい……! 先輩が来てくれるなんて……!」
七々原
「紗香ちゃん……。ごめん、俺…もっと早く来るべきだった」
二野上
「そんな……。だって先輩も目を怪我してたって……ミリカちゃんから聞いて」
七々原
「ミリカとは携帯機で連絡は取り合ってはいたんだけど……」
二野上
「分かります。先輩はデーケルターレのパイロットですもの。早々簡単にはこっちには来られないですよね」
七々原
「紗香ちゃん……俺――」
二野上
「先輩の怪我が大事にならなくて良かった……。ミリカちゃんに話を聞いてから、ずっと心配だったんです」
七々原
「俺の方こそ……! ずっと……ずっとずっとずっと心配だった……!なのに……っ」
二野上
「先輩……」
七々原
「いつか一緒に星を見るって約束したのに……。いつかなんて……そんな言葉使わずに、もっと早く……俺……!」
二野上
「先輩」
七々原
「……ごめんっ! 紗香ちゃん……本当にっ俺っ!」
作品名:少女機械人形コーパス 第一幕 作家名:有馬音文



