少女機械人形コーパス 第一幕
左文字
「……」
七々原
「もう、見れないのに。なんであの時、無理にでも見ておかなかったんだろうって……後悔ばかりして……。申し訳なくて……。なんか無性に怖いんですよ」
左文字
「後悔……か」
七々原
「ホント俺ってなんてバカなんだろうって、毎日毎日――」
左文字
「後悔しても仕方がないさ。変えられない事実なら、受け止めるしかない」
七々原
「左文字さん……?」
左文字
「今のお前に出来る事を、今度こそ悔いのないようにしてやるしかないんじゃないか?」
七々原
「そう――ですよね。」
左文字
「ああ」
七々原
「………」
七々原
「――よしっ! 俺が紗香ちゃんの為に何が出来るか何て分からないですけど、でも俺に出来る事なら何でもしてあげたいって、心からそう思います」
左文字
「おうっ。行って来い」
七々原
「はいっ! 左文字さん有難う御座いました! 行ってきます!」
<七原立ち絵消 駆け足音>
左文字
「後悔しても仕方が無い……か」
左文字
「俺が言えたセリフじゃないな」
左文字
(――毎日後悔ばかりして生きている俺が)
作品名:少女機械人形コーパス 第一幕 作家名:有馬音文



