少女機械人形コーパス 第一幕
ウィィィン
<SE扉開閉音>
コツ……コツ……コツ……
<SE足音>
野柳
「やぁ、ここにいたかジョエル君」
<SE起立音>
ジョエル
「! 野柳博士」
巳上
「お疲れ様です、野柳博士」
野柳
「うん、お疲れ様。ジョエル君、探したよ」
巳上
「では、私はこれで」
野柳
「いや、巳上主任にも話があったんだ。ここにいてくれたまえ」
巳上
「? ……はい」
ジョエル
「ボクと……巳上主任に?」
野柳
「ああ、そうだ。これからはジョエル君の訓練に巳上主任にも参加してもらおうと思ってね」
巳上
「私も……ですか?」
野柳
「ああ、デーケルターレの訓練は今まで左文字参謀長と参謀第三部が中心となってやってきたが、今回第四部からの意見も組み込もうという事になってね」
巳上
「四部からも?」
野柳
「ああ、メカニックとしてデーケルターレの機体を調整するだけでなく、訓練においてもメカニックからの視点の意見が欲しいんだよ」
巳上
「はっ。了解しました。」
野柳
「場合によっては、君の主任から第四部の参謀への昇進も有りうる。頑張ってくれたまえ」
巳上
「!」
ジョエル
「すごいじゃないですか巳上主任!」
巳上
「――有難う、ジョエル」
ジョエル
「それに巳上主任がボクの訓練に参加して下さるなんて、ボク嬉しいですっ」
巳上
「ふふっ。私もしっかりサポート出来るように努力するわね」
野柳
「今まで以上に二人の接点も増えるだろうから、ジョエル君には良い環境だろう?」
ジョエル
「やっ……野柳博士! ボクはただ」
巳上
「ふふっ。分かってるわよ、ジョエルには饗庭くるみっていうアイドルの彼女がいるもんね〜〜」
ジョエル
「巳上主任もからかわないで下さいっ」
作品名:少女機械人形コーパス 第一幕 作家名:有馬音文