少女機械人形コーパス 第一幕
<背景コーパス総司令室>
同日
午後04時30分
コーパス総司令室
池峰
「デーケルターレの真の力の片鱗がやっと見られたな」
野柳
「はい。コアはCエリアで七々原と共に暮らしてきた親密な者でしたからね」
池峰
「次のヴィロネカートの襲来までに間に合うか」
野柳
「武器開発・七々原・コア……この3点を用意するのは少々厳しいかもしれません」
池峰
「では、次はジョエルを乗せろ。七々原にはフラマー兵器完成後、真の力で持ってヴィロネカートを完全に殲滅させろ」
野柳
「はっ。幸いジョエル君のコアに相応しい人物も見つかっていますからね」
池峰
「次は撃破だけでいい。アレでも難しい事ではあるまい」
野柳
「大地ごと焼きつくし、ヴィロネカートを完全に殲滅する事の方こそ重要――」
池峰
「腐敗した大地ごとヴィロネカートを粛清し、その後『楔の悪魔』を殲滅。負のファクターを全て取り除いた後、私は新しい地上世界を構築する」
野柳
「まるで神の御業ですね」
池峰
「デーケルターレを手に入れた時点で、私は既に神の領域に踏み込んだのだ、野柳」
野柳
「――はい」
池峰
「最初の白い球体の撃破から再生までにかかった時間は312時間、13日か。『楔の悪魔』襲来から毒液の注入までと同じだな。次の再生もやはり13日後と見るか…?」
野柳
「監視衛星からの映像で、先のヴィロネカート殲滅地点に30cm程の白い肉片が確認されています。また肉片周辺の腐敗毒の濃度も高く、ヴィロネカートと見て間違いありません。
未だ再生は始まってはいませんが、生体反応自体は見られます。やはり13日前後……と予測されますね。」
池峰
「その間にパイロットとコアの調整を進めておけ。」
野柳
「はい、必ず。」
作品名:少女機械人形コーパス 第一幕 作家名:有馬音文