少女機械人形コーパス 第一幕
七々原
「っ……クッソ……!」
???
<……ぱ……い!>
七々原
「っ?!」
???
<先輩!>
七々原
「うおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」
七々原の咆哮に応えるかのように、突如としてデーケルターレの
体が閃光を開始する。
左文字
『なっ!なんだぁ?!』
池峰
『……終わったな』
デーケルターレの放つ光は次第に大きくなり、その周囲を光の世界が包み込む。
七々原
「くらえーーーーーーーーーーーーっ!!」
デーケルターレの放つ光りを受けたヴィロネカートの再生速度は、ほんの数秒前とは比べ物にならない程低下していた。
見る見るうちに細胞は飛散し、細切れ肉のように解体されていく。
七々原
「ハァ……ッ……ハァ……ッ!」
見るも無残にちぎれ飛び活動を停止した対象を、とめどない疲労感に包まれた七々原が見下ろしていたその時。
七々原
「っ?!!」
僅か残った細胞が、まるで唇を開くようにぱっくりと上下に割れ、中から白い液体を吐き出す。
それは、デーケルターレの両眼部分を覆った。
七々原
「ぐっ…あああああああああああああああああ!!!」
両目を押さえ込み苦しむ七々原。その様子を確認し、まるで安堵したかのように、ヴィロネカートは消失した。
左文字
『七々原?! パイロット救出急げ!!』
土方
『はいっ!』
野柳
『………』
作品名:少女機械人形コーパス 第一幕 作家名:有馬音文