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プリースト
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Last War ~神に見捨てられた世界~ 第一話

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 粗大ゴミ置き場と化した海岸。その中から人の姿が見られた。
粗大ゴミは海岸の隅に寄せられ、多少スペースがある。
その中に元は倉庫だっただろう小屋が二つ、その傍に高台が一つ。そこには五人の生き残りが住んでいる。

「おい!皆!人が流れてきたぞ!!」

高台にいた男が叫ぶ。
すると小屋から残りの四人が出てきた。

「形はあるか?」

グリーンとブラックのツートン色の髪の男が聞く。

「外傷があるが形はしっかりあるぞ!」

「よし、ワイナ!こいつを治してやってくれ!」

すると赤髪の女性がツートン色の男の前に出て言う。

「治したらまた人が増えるぞ。食料は持つのか?」

男はにこやかになりながら質問に答える。

「食い物は釣れば取れるだろ海なんだし。なにより人が多い方が楽しいだろ?」

女性は呆れた感じで

「お前は気楽でいいよな…。」

そう言った後女性は漂流した少年の胸辺りに左手をかざし、右手で自分の首を掴んだ。
すると女性の腕に文章が浮かび上がってきた。
使われている字は古いもので読むことは出来ない。
しばらくするとその文章は彼女の腕から少年の胸に流れ込んでいく。
全てが入った後少年は意識を取り戻し、飛び上がるようにして起きた。

「おぉ!いい起き上がりっ」

赤髪の女性の隣にべったりくっついていた青髪の女性が嬉しそうに言った。
それに対し白髪の女性は

「当たり前だ。太古から伝わる蘇生術だからな。あと一つ言いたいのだが…」

「およ?」

「二十歳にもなって私にくっつくのはよせ…!」

「いいじゃ〜ん、ちっちゃい頃からの付き合いなんだしっ☆」

「昔は許したが今はもうダメだ!限度ってものがあるんだっ!」

絡んでいる腕を力ずくで引き剥がそうとする。
しかし、華奢な腕からは想像のつかない力で動かそうとしてもビクともしない。

「もぉ〜、メルから離れちゃいやんいやん」

「はいはいそこの二人!少年がもれなくきょとん顔しちゃってんだろーが」

「す、すまん…!」

ツートン色の男はやれやれという感じで二人を見た後、また少年を見る。

「こんなとこで話するのもアレだから、とりあえず俺等の小屋で休んどけ。」

「あ…ありがとうございます。」

「一応、男用と女用とあるから気をつけろ。男用は右側の小屋だ。間違っても左側には行くなよ。」

男はニヤケながら絡んでいる女性二人組みを指差し

「もし行ったらアイツらのレズショーの観客になっちまうぞ。」

赤髪の女性は顔を赤くしながら

「ふざけるなあ!何がレズショーだっ!!」

「じゃあメルが攻めでワイナが受けね〜♪」

青髪の女性が赤髪の女性を押し倒す。

「少年!何だかマジっぽいから早く小屋に避難しろ!!」

男はあせりながら言う。