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プリースト
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Last War ~神に見捨てられた世界~ 第一話

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神がこの世を生み出した。
人々は神に感謝の意を示すために祈った。
ある所では、お供え物があったり。
ある所では、人を生贄にしたりする。

人間は神にそれなりに奉仕をしただろう。
だが、もし神が人間を裏切ったら―――――――


 ある日、とある聖地に一人の少年がいた。
その聖地は聖地とは思えないほど悲惨な姿になっていた。
地面は脆く、柱は欠け、クモの巣が目立つ。開けた所から見える景色は荒れた海。
だがある物だけは違った。

像だ。円盤の台の上にある像。この像は周りの風景に合わない程、光り輝いていた。
だが少年の眼は死んでいる。像を見ても何の感動もない。
今の少年には憎しみしか感じてない。

少年の右手には神を侮辱する言葉が無数に彫られた巨大な十字架がある。
少年は像に近づき十字架を上に振り上げ、言う。

「裏切りの神よ…僕らの世界をかえせ…!」

そこからさらに大きい声で像に向かって言う。

「憎たらしい神よ…僕の大切な人達をかえせ!」

少年は像に向かって振り上げた十字架を振り下ろす。

「皆の日常をかえせええええぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」

十字架が像に当たる瞬間、少年の背中に衝撃が走った。
あまりの衝撃に少年は地面に倒れた。気を失いそうな程の衝撃だった。
意識が朦朧とする中、少年は僅かな力で後ろを見た。
そこにいたのは濃藍色の髪をした女性だった。瞳は赤く深い。
少年はその女性によって海に投げ捨てられた。