【謎歴史】 私の青空 【2000年(16歳)】
第八話 「旅立ち」
ムガルは全てを話し終えた後、再びゆっくりと重い口を開いた。ここまでに3年かかった。
「五十六さん、頼む。川をなんとかしろ」「な事言っても西陣織さんはこないだの『ビバ!玉筋魚祭り'95エキサイトステージ〜殿はご乱心でおじゃる〜』以来どっか行っちまったままだしなぁ」「うむ」
ムガルは6年と8ヶ月の間考えるそぶりを見せたあげくこう言った。
「タモさん歌わないしなぁ」
その晩、置き手紙を残して一人で旅に出る五十六。
「ムガル先輩、僕は必ず西陣織さんを見つけ出してタモリをどうにかしてきます!」
固い決意をよそにその時ムガルは行為の真っ最中であった。
<私の青空8 つづく>
作品名:【謎歴史】 私の青空 【2000年(16歳)】 作家名:砂義出雲