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ナイフ

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~夜~

   パチッ!

夜、目覚めた私は、水を飲みに行こうと食堂に行った。
少し怖いので、壁に寄りかかりながら歩くと、明かりが見えた。
その方向へ走って覗いてみると、そこにはナイフを持って驚いている紗江がいた。
何に驚いているんだ?と思い、視線を下ろしてみた。すると、そこには血まみれで倒れている先生がいた。

「・・・・!!!!紗江!。」

「姉さ・・・ん。」

「如何したの?これ。」

「分からない。気が付いたらこの人刺してた・・・」

「分かった。じゃぁとりあえずお風呂行こう。それでその血まみれの体を流そう?」

「うん。」

その後私達は、お風呂に行って体を洗い流した。
その時間に込み合っていた頭を整理して、この後のことを考えた。

こうして2分が経ち、急いで着替え、そして寝た。
「明日になれば全て忘れるよ」と、紗江を落ち着かせて。
私達は布団に潜ったんだ・・・。


~翌日~

私は起きると、紗江はいなかった。
皆に聞いてみると皆は知らないと言う。
如何したのだろうと思っているところに、「キャアァァァァァ!!!」と言う声が聞こえた。
私達は急いで食堂に行った。
私は「先生の死体が見つかったのか!?」と思った。
まぁ、当たり前か。隠しもしないで、そのままにしていたのだから。
行ってみると、やっぱり先生はあの死体で驚いていた。
私は今、初めて見たかのようにして、先生に近寄り、警察と救急車を呼んでくると言い、電話まで走っていった。
 1分後、警察を呼びにいき、戻ってくると皆が泣いていた。

~30分後~

ようやく警察と救急車が来た。
救急車に乗ってきた人が、パパッと死体を運び、警察は指紋や血痕等を摘出し、写真に収める。
その間、私達は部屋に戻り、じっとしていた。   
すると、突然風が吹き、一枚の紙が落ちてきた。

「何?置手紙?・・・・。
 〔姉さんありがとう。私を匿おうとしてくれて。でも、それでは直ぐバレテしまうので、出て行くことにします。
  今までありがとう。
          ・・・さよなら。〕。」

     ペタン・・・。

私はその場に座り込んだ。
そして、泣いた。
だって、どんなに探してもいなかった紗江はもうとっくに此処にはいなかったのだから。
姉として、情けなかった。私は紗江を守れなかったのだから。
それと同時に不安も過ぎった。今、紗江が知らない人に襲われていたら如何しようかと。
そう、頭に不安が過ぎったんだ・・・。

~~~~~~~~~~~~~~~~~
翌日、検査の結果、彼の服に指紋が発見され、その指紋は紗江の物と判明。
紗江は徹底捜索された。勿論私も事情聴取を受け、自分の無実を証明した。
この捜査は、3日も続き、結局紗江は見つからなかった。
一体・・・何処行ったの!?紗江!。

一方、その頃私は、施設の皆からイジメを受けるようになった。
無視や暴力、教科書を破いたりなど、卑劣な行為をされた。
次第に周りが信じられなくなった。
友達なんて結局、自分が弱いから群れるだけ。
ただの人の集まり。
だから、絶対に友達は作らない。
次第にそう考えるようになっていった。
だって、弱いから、群れるんだろ?。


~~~~~~~~~~~~~~~~~
―10年後―

そう考えて、友達も作らないでいるうちに、10年の時が過ぎた。
私は「乙宮魁人」という人に引き取られ、「乙宮加奈」となった。
学校では、クラス皆が優しくしてくれた。
私は次第にあの事を忘れ、友達と言うものを信じるようになっていた。
何でか分からないけど多分、此処には昔みたいな空間はなかったから安心していたのかもしれない。

「はぁ・・・紗江、元気にしてるかなぁ・・・?」

私はそう呟きながら、ベットに座った。

―5分後―

私は暫く黙りながら紗江の事について考えてもきりがないので、私は一旦外に出て外の空気を吸うことにした。

「ふぅ・・・紗江、元気かなぁ・・・?。」

私はさっきと同じ事を呟くと、ザザッ!という足音がしたので足音がした方向へ顔を向けた。

「姉さん?」

「あんたは・・・。」



                         続く
作品名:ナイフ 作家名:霧.