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ナイフ

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     第一話
       「平和」


私達、坂宮加奈、紗江は、交通事故で両親を亡くし、施設に預けられた。
施設の子供達とも仲良くなれた私達は、すぐに皆と分かり合えた。
そんなある日に遊んでいた時だった。

「皆~!ドッジボールやろうぜ!。・・・加奈!紗江!お前らもやろうぜ!」

「うん!いいよ!。」

「私も!やるやる!。」

女子と男子達に分かれ、ドッジボールをやった。
当たり前だが男子に勝てるわけなく、5試合中1回しか勝てなかった。

「次は鬼ごっこやろうぜ!。」

『いいよ~!。』

次は鬼ごっこをやった。鬼は私、加奈と友達の優衣。
20秒数えると、2人は皆を追っかけた。
私は妹の紗江と男子3人を追いかけ、優衣は女子2人と男子2人を追っかけていた。
暫くした後、私は紗江にタッチし、優衣は女子の一人にタッチした。
その後も暫く鬼ごっこが続き、皆楽しんでいた。

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「皆~!ご飯できたよ~!。」

『は~い!!』

私達は先生の掛け声と共に走って食堂に行った。

『いただきま~す!。』

~25分後~

『ごちそうさまでした!。』

夕食を食べた後は、皆でお風呂に入ってその後寝る。
こうやって、私達の一日は終わる。

私達は幸せそうな顔で寝ると園長さんは言う。
多分、この生活が長く続くと思っているのだろう。
でも、この日常はすぐに非日常へと変わる。

     あの事件が起きたその日から。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
事件は10月31日に起きた。

この日、紗江は変だった。
何か落ち着いていないっていうか、落ち込んでいる訳でもなくて、でも何か変だった。
そういえば、3日前から変だった気がする。
遊びに誘っても「やらない」と言って断るし、皆が近寄るとギロッ!と目をこちらに向けてきた。
それに、皆が近くで話をすると「うるさい!!」と言って、皆を黙らせたくらいで、とにかく様子が変だった。
でも、私は気に留めなかった。少し気が立ってるのかなと。だから、少しも気にしなかったんだ。
     あんな事が起きるなんて思いもしなかったんだ。

作品名:ナイフ 作家名:霧.