君ト描ク青空ナ未来 --完結--
32
「・・・あっ・・・あぁ・・・」
誠司が少し体を動かすたびに後ろから電流が体をつきぬけていく。
後ろを使う行為がかなり痛いと話に聞いたことはあったけれど、思ったほどではないと思えたのはきっと誠司の準備の丁寧さとローションのおかげ。
「誠司さんっ・・」
名前を呼ぶと首にキスが降ってくる。
「ここが、気持ちいい?」
そういいながら、中のイイ所を確実に擦りあげた。
「・・・あぁっ・・・い、いぃ・・」
同時に誠司の手が高ぶった場所をさらに刺激してきて、耐え切れずに2回目の液を吐き出した。
その瞬間に、自分の中にも熱い液が出されるのがわかる。
それが幾度か繰り返されて、信じられないくらいたくさんの液を吐き出した。
誠司が体の中から抜けていくのを感じながら視界が霞んでくる。
「最後までするつもりなんて、なかったんですけど・・・」
年甲斐のなさに誠司が自分へ苦笑する。
「でも、よかった・・・してくれて・・・」
半分まぶたが閉じかかっている声でそういわれる。
眠いからなのか、いつもの敬語ではなく甘えるような口調。
「空流はいつもそうやってしゃべってたほうがいいです。もう敬語なんてやめてください。他人じゃないんじゃから」
誠司のその言葉に頷くのが精一杯で、意識を失った。
目を閉じた空流をみて、誠司はベッドから立ち上がった。
シャワーを浴びて汗を流してから寝室へ戻り、軽く後始末を済ませる。
空流の髪を撫でながら、ため息をついた。
本当に、今日自分がここまでするとは思っていなかった。
自分よりも一回りも小さなこの体にはかなりの無理をさせてしまったはず。
それでも、嬉しかった。
体をつなげることができたこともそうだけれども、高校へいくといってくれたことも。これまで辛い運命を背負ってきた愛する少年にはもっともっと幸せになってほしい。
そのために助力してくれる人がいるということも嬉しいと思う。
自分の好きな人が人から好かれているというのは、ほんの少しのジェラシーと共に誇らしくもある。
この子の幸せのためならば、自分は何をも惜しまない。
自然とそう考えている自分がいて、手に負えない、と苦笑する。
愛してるなんていう感情は理解できないと思っていたけれども、何の利害も考えずに傍にいてほしいと思う感情なのだと今は思う。
もっと愛したいし、愛されたい。
そんな幸せな気分のまま、電気を消してベッドに入った。
二人が目覚めたのはもう朝というにはもう遅い時間。
先に目が覚めたのは空流。
空流の身じろぎで誠司も目を覚ます。
「ごめんなさい、起こしちゃいました」
「いいえ、私も今起きたところです」
抱き寄せて、唇に触れるだけのキスをすると昨日の記憶がよみがえったのか、空流の頬が赤く染まる。
「ちゃんと覚えてるみたいですね」
からかうようにそう言って、今度は頬にキス。
「もうっ、離して下さいっ」
「昨日の約束守ったら離します」
とは、もちろん空流の話し方について。
「・・・離して」
なれない口調でそう言う。
「内容までは変わらいんですね」
残念そうにそう言って、手を離した。
「おはようございます、空流」
「おはよう、誠司さん」
なんだか、慣れなくて変な感じだと笑いながら二人でベッドを抜けた。
作品名:君ト描ク青空ナ未来 --完結-- 作家名:律姫 -ritsuki-