伝説の……
J:jump――ホップもステップも飛ばしてジャンプ
伝説が誕生しました。ざ・れじぇんど! それが今の私。
お兄ちゃんが修学旅行で意味もなく買ってきた木刀を右手に、ハイパーヨーヨーを左手に。パパの山用サングラスを掛けて、スカートはママが現役の時に使っていたなが~いやつ。魔女みたいな漆黒。真っ赤な口紅に真っ黒なアイシャドウ。もちろん、風船ガムも忘れない。たまに飲み込んじゃうけど。
髪型はツンツンのトゲトゲに。流行のツンデレにしてって頼んだんだけど、難しいみたい。まぁいいや、ツントゲでも。
宝石屋さんでバイトしてる光り物大好きなよっちゃんと、ギターが趣味で石が大好きなさっちゃんに協力してもらって完成しました。
「あなたの輝きは十万カラットよ」
「あっちゃん、あんたロックだぜ!」
親友二人からも絶賛の、我ながら完璧な不良です。部屋にはこんな日があろうかとハルくんには内緒で借りてきた『不良たち』の音楽をかけて、さらにパーフェクトです。せんきゅーべいべー。これはもう伝説だね。むん。
これで乙女心をわからないあほんだらをぎゃふんと言わせてやる!
とりあえず今日は、不良の嗜みとして学校をサボろう。