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Zero field ~唄が楽園に響く刻~

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少し切り、そこをナイフの先でえぐる、そうやっていたる所を切りつけて行った。
その際、決して少年は表情を変えなかった。そして、最期まで叫ばず、最後まで笑っていた。
「…お兄ちゃん?どうしたの?痛いの?」
しかし、絶対助からないほどの出血と切り傷をつけたところで、男が立ち去った。
そこにシュレンは駆け寄って、笑っている少年にそういった。
「…シュレン……か…お前は、絶…対…
 自分の…信…じた道・を進…んで、大切な・もの・・を絶…対に守…れるよう・な男になれ
 俺…の意思・を・・継・・・い・・・・で・・・・・く・・・・・・れ・・・・・・・よ」
段々彼の声は掠れていった。
最期の最期に、彼はシュレンにある唄(ことば)を残し、笑ったまま眼を閉じた。
「…?…お兄ちゃん?…あれ?何で動かないの?
 遊ぼうよ!ねぇ!お兄ちゃん!」
「やめな…さい、オメガ兄さんは…深い…眠りにつ…いたの…
 静か…に寝かせ…て上げなよう…」
「うん…」
それが、世界最強呼ばれた男の悲惨でも幸せの最期だった。