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Zero field ~唄が楽園に響く刻~

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その魔物の上に立ち不気味笑う女性がいた。
潮風で揺れるクリーム色の髪は、なびき、顔をあらわにしたりするが、その女性の笑みには昔のような優しさは消えていた。

神の終、23、雷、アートレスタについてから5日が経った。
ショウ達は、役所にある以来などをこなしお金などの余裕を作っていた。
たとえ、今は全然お金に困る事がなかったとしても、イナの食事の量を考えてると流石に何もしない訳にはいかないのである。そして、この日、港にまたオクトリクスからの船が港に着くのである。
だが、そんなものを悠長に待っていれない出来事が起こる。それは、港から鳥のような怪しい魔物が現れ、村を破壊し始めたのだった。

「・・・あれか・・・」
「みたいね・・・すごく・・・いや・・・でも、やらなくっちゃいけないのよね」
とても切なそうに話す二人を後ろから、小さな影が励ますように背中を押した。
「大丈夫だよ、きっと、彼女もショウ兄さんとテン姉さんに救ってほしいと思うよ」
「あぁ」
ショウが小さくうなずくと、後ろのドアが思いっきり開かれ、顔を出したのは息を荒げたバルトで、叫ぶ。
「港に魔物が現れた!それに・・・それに!!!」
ショウとテンは少し冷たい目で見ていたが、窓から射す朝日でバルトにはそれに気付いていない様子だった。そして、まだ演技をし続けるバルトはこう続けた。
「その魔物にカミアが捕らわれているんだ!」
ショウは窓から飛び出していった。
テンとイナはバルトの脇をすり抜けて黙ったまま港に向かった。
バルトは、何も気付いていない様子でテン達の後をついていく事にした。
バルトは(まだ騙せている)と心で思っていた。

鳥のような魔物は、羽が剣の刃の様に鋭く、羽を飛ばして攻撃をしてくる。
その飛んでくる羽はとてもじゃないが受け止めれる重みじゃない、刺さった部分は地面を砕く。
周りにはもう村人は討伐隊以外はいない。
キィィエェェェ!
耳が少し痛くなるほどの高い声で空に響く。
「ショウ!テン!助けて!」
と魔物の毛に絡め取られているカミアが叫ぶ、
「今助けに行くぞ!ショウ!一気に走るぞ!」
とバルトが走ろうとした時、羽が一気にバルトを狙って飛んでいった。
「ぐあぁあああぁぁぁあ!」
バルトは吹き飛ばされた、数箇所切り傷ができた。
「バルト!」
と3人が叫ぶ、しかし、バルトはそのまま頭を打ってぶつけて気絶した。
ショウ達は少し考えた後、テンが手当てをしてショウが走り出した。

この戦いは苦戦を強いられていた・・・。
イナが羽を魔法で何とか相殺し、テンが鳥の体に光の矢を打ち込んでいく、ショウは何とか近づいて羽を少しずつ切ろうと頑張っていた。そして、少し時間が経った後、船がやってきた。
船に気付いた魔物は羽を船へと飛ばした。
それを空中で受け止めるために、ショウが跳び、羽の前に出た。
「ショウ!」
だが羽を止める事は出来たが、ショウは衝撃で飛ばされ船の甲板に叩きつけられた。
ショウは少しよろめきながら立ち上がり、後ろに立つ男に笑いながら言う。
「さて、ここからが本番だな」
「ふん、こんな奴もろくに倒せないのかお前は、まぁいい、行くぞ」
二人は港に飛んでいった。