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司令官は名古屋嬢 第1話 『中京都軍』

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第6章 愛知で喫茶店イコール『コメダ』



 山口と大須は席につくと、適当に飲み物を注文した。注文が終わった後、すぐに大須が口を開いた。
「山口中佐、今でもやっとなのに『CROSS』の隊員がいなくなるなんて困ります。」
「……具体的に何が困るんだ?」
「ここ最近、新規の入隊者が激減しています。死ぬのが恐いのか、辞めていく兵士も毎月出ています」
「……宣伝費と人件費を倍額してやるから、それで学校とかで説明会をすれば、金に釣られた連中が来る」
「……とりあえず試してみますが、まだ困ることがあるんです」
「なんだ?」
「空の防衛です。現在は『CROSS』の待機者の方々がなんとか対処していますが、私たち中京都軍ではこれ以上対処できません!」
「……新しくつくればいい」
「は!? 何をですか?」
「何って、空の防衛をする部隊をだよ!」
「まさか、航空部隊をですか?」
「当たりまえだろ! 旧ソ連製の対空ミサイルじゃあ、アメリカの戦闘機にも対処できん!」
「しかし、航空部隊をつくるにしても兵器や場所とかはどうするんですか?」

 そこで2人が注文した飲み物が届いた。どうやら、上社と守山のところにも注文の品が届いたようだ。
 山口は、自分のアイスコーヒーに一口飲んでから話を続けた。
「それらの解決法だが、たった今思いついた」
そうつぶやいた彼に、大須は少し不安を感じた。そりゃそうだろう。彼が思いつくのは、この物語の作者のように無計画で短絡的で過激なものばかりなのだから……。
 大須の不安をよそに、彼はその思いついたことを話し始める。
「戦闘機はいつもの武器商人に頼んで、大きな軍用機はとうとう完全に倒産した航空会社のジェット機を流用して軍用に改造して使えばいい! 拠点は、中部国際空港『セントレア』を使えばいいだろ。ほとんど閉鎖されてて荒れているだろうが、整備すればまたまだ使える」
彼は、自分の案に自信を持っているようだ。却下しますとは言えそうにない……。
「…………」
大須は仕方なく、黙ってうなずいた……。