男女平等地獄絵図
(…ちょっと待てよ。)
ヤマは前に一度キュウリシャツを着るときにすっ裸になった。
その時は確かにあったはずだ。
それが何でいきなりぺったんこになってるんだ?!
わけがわからない。
「…なぁヤマ」
「ん?」
ヤマは呑気な声で返事をする。
私を後ろから抱いたまま。
「…まぁいいや。」
だってヤマはヤマだもの。
変身とか色々何だかんだ出来そうだ。
…どっちが本物かわからないけれど。
私は急速に冷静になっていった。
「あのさ、私は仕事をしようと思う。」
「…」
「阿弥陀様に頼む云々っていうのもよく考えたらなんか変な気がするんだ。だったら私が働いて、嫌でも認めてもらうしかない気がする。」
「…椿。」
ヤマが耳元でぽそりと囁いた。
…お前を選んでよかったよ、と。