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CROSS 第1話 『特殊部隊『CROSS』』

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 山口は、ブリッジの中央にある自分専用の座席に腰を下ろした。それから彼は再び、ウィルのほうを向いた。
「それで、わざわざオレを叩き起こすまでした用件は?」
「ああ、ついさっき、ある異次元ステーションから救援要請があったんです。やり取りは録音してあります」
問いかけたことで思い出したらしい……。
 異次元ステーションとは、異次元空間に浮かぶ大きめの構造物だ。
「よし、流してみろ」
ウィルは目の前の機器を操作し、先ほどあったらしい救援要請の録音を再生した。

『……助けてくれ!!! 化け物がステーション内で暴れている!!! すでに半分以上の隊員が死んだ!!! ここの司令官も奴らに殺された!!!』

 再生を開始した途端、ステーション側からの救援要請の大声が鳴り響いた……。録音とはいえ、緊迫感が十分に伝わってくる。
『こちらは陸軍特殊部隊『CROSS』だ!!! 化け物とはどういう生物だ!?』
ウィルも大声で、向こうの人間に尋ねている。
『化け物は化け物…よ! ……とに……早く………れ…』

   ……ザァ!……

 向こうが話している途中で、大きな雑音とともにステーションとの通信が切れた……。
『……異次元ステーションDW9、応答せよ!!! 繰り返す応答せよ!!!』
何度もウィルが応答を呼び掛けていたが、ステーション側からの応答は無かった……。