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超自伝 明智光秀

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 私は、本能寺の変をへて徳川幕府が確立してから明治維新までの鎖国実験は、結果は別としても、評価すべきものだったと想う。各種の諸法度によって、内乱や他藩侵害を起さない状況が作られて、当初は確実に機能していた。
 一方、今の地球上の国々の状態は、戦国時代のようなものである。なんとか、抑えてはいるものの、ことによっては、第三次世界大戦にいたる可能性がない分けではないだろう。
 いきなり、世界の話に飛んでしまったが、本質は、戦国時代となんら変らないからである。
 地球には、いくつかの大きな問題があると想う。

 1)地球的にみて資源が偏在していて、しかも、もう殆んどない。
 2)各国の生活レベルが違いすぎる。貨幣価値も労働価値もまったく違う。
 3)地球としても、国としても人口が過剰である。結果として、飢餓状態の国がある。
 4)人種間の問題などがある。
 5)宗教間の問題などがある。
 6)何処の国にも大きな貧富の差がある。身分制度すらある。
 7)隣国との紛争や内乱が多く存在する。
 8)人間としての問題として、死刑の存廃の問題がある。

 このままいけば、地球人類は破滅に向かっていると、誰でもが予想できるだろう。
 このような問題を解決していくには、いったいどうするのか。
 それには、新しい「本能寺の変と改革」が必要だと、私は感じている。

 私の夢 

 実は、「こんな社会になって欲しい」と言う想いが、400年前に本能寺の変をしかけたあの日、私の頭に浮いてきたのは、こんな想いだった。それに行き着くには、信長がいては、どうしてもだめだと想ったのであった。

 地球の人々を力で支配してはだめだったのに、各国の支配者たちは未だに力で支配している。このままでは、世界的なエネルギー争奪戦争と食料争奪戦争が起きても不思議ではない。

 そうなる前に、信長意識を光秀意識に変えていくべきだと、私は想う。この意識を世の人々に伝えて欲しい。

                     (亡霊 光秀)


       完




追記 地球人類を救うために・・・



001 第三の本能寺の意味

地球人が、この地球から抜け出すことは当分出来ない相談だ。然るに、ここに人口は2006年に、76億に達しているという情報がある。国連の統計では、2020年にやっと75.8億程度と予測している。これは過小評価である。

さらに、地球のエネルギー資源は枯渇しつつある。世界の気象も異常になり、もともとの地域と気象の関係が崩れだし、どこの国の食料事情も住環境も成立しなくなりつつある。

この意味が、判りますか? 全世界の国々の人々が、自分の土地との違和感を覚えてくるのです。みんなが他所の国が欲しくなります。

そして、エネルギー資源と食料確保のための他国への侵略や飢餓状態による国内暴動、市民戦争、クーデター、略奪と虐殺へと人々を追いやることは、想像に難くない。

その走りがすでに見えている。その一つは、ミサイルや核を武器にした、他国からの資源の分捕り合戦である。北やイランの問題はその走りだと思う。

この状況は、地球の縮図としての日本でいえば、戦国時代である。群雄割拠のあの戦国の日本が、今の地球である。

当時と比較すると、信長の意識は米国の意識に相当する。足利義明の意識は国連の意識だろう。信長が傭兵として使った武将たちは、イギリスや日本などの首相たちの意識だろう。

米国とその一派は、武力で地球の国々という群雄たちを支配しようとしている。この狭い地球を支配し尽くしたら、科学技術を使って、宇宙に出で行こうという野望も持っている。これは、まさに信長意識であり、後に、秀吉がなした朝鮮出兵と同じ意識である。

当時、光秀はこのような力による支配は決して平和をもたらさず、人々を苦しめるだけだと判断して、信長意識を亡き者にしたのだった。さて、この光秀意識は、今の世界に存在しているのか?

一条の光は見えるものの、それはまだ具体的な力として結集できるところにはなっていないようだ。この地球上で、この一条の光を受けとめた人々の意識が結集して、大きな力となって、光秀意識を作り上げて、米国主導の信長意識を押さえ込み、地球上の人々の意識を一つに変えていくことが、第三の本能寺という偉業であることを、光秀意識は指し示しているのだ。

それをどう、実現するのかは、大変難しいことだが、兎に角、一人ひとりの意識をかえることが必要であることは、これ読んでくれているあなたには、自明だろう。そして、76億人のほとんどの読まない人たちを、すべて、光秀意識に変えるのに必要なのは、ただの蟻の一穴なのだということも自明だろう。



002 歴史は示唆している

今の時代、アメリカが信長的な発想で、国連という足利幕府を傀儡として、神から依頼されて米国が地球という天下を治めるのだと、勝手な行動に走っているという状況だと見ると、日本の歴史は、今の世界の歴史を示唆していたことが判る。

光秀意識からいえば、天下を朝廷に返すべきであるということになるが、今の地球上には、これに相当するものはない。また、仮に存在していても、今の状況下では、それは機能しない。

これは後で考えることにして、まず、今の戦争や紛争や環境汚染などの状況を打破するのに、いかなる考え方が必要かを考えなければならない。

日本の戦国時代以前の足利政権は、守護・地頭の制度によって、税の中央集権的に取立てをしていたために、地域を治めるという機能は重要ではなかった。つまり、中央集権的な支配であった。

そこに戦国時代が到来し、各地の豪族が自分の支配地域を治め、税も取りたてる仕組みになっていき、隣国との戦いが起こり、最も強いものが、強引に割拠している群雄を打倒して、支配権を広げ、信長のような意識が台頭して、足利政権や朝廷に対する反逆を試みることになった。

この状態が、今の世界に、そのまま当てはまる。

その状態を打破したのが、光秀意識であり、信長意識は倒された。しかし、すぐには、それを消し去ることはできず、秀吉よって、引き継がれた結果、朝鮮への出兵が行われたりしたものである。

これは、世界を知らないもののすることであり、現在の時代でみれば、地球の外への侵略などはとうてい考えられるものではない。

さて、光秀意識は、徳川にもたらされ、徳川幕府が天下を統一した後に、諸侯は土地に封じられ、その地のすべてを治めることが要求され、もはや武力で、他の地域を侵略することは禁じられた。さらに、日本自体は、一部の出島等の管理地は別として、完全な鎖国へと移行したのである。
そして、260年間、各地方は、諸侯によって治められ、全体として、徳川幕府の力の元で、安定した、戦いのない時代を構築した。

今、まさに地球は鎖国である。では、これから、地球人類がとるべき施策はなんだろうか。それは、次に。



003 徳川幕府の再来を

今の時代に、地球全体を指揮する、徳川幕府のような存在が必要になっている。しかし、今の国連は末期の足利幕府のような、実質的な力のない、傀儡政権でしかない状態である。
作品名:超自伝 明智光秀 作家名:芝田康彦