モノガミものぽらいず
すずめ☆えーえー絵日記 3
すずめ☆えーえー絵日記 ○月○□日
まぁ、多少の観察した結果、イマイチよー分からへんハクビちゃんなんやけど、そろそろ現状にも飽きて……やない、もっとツッコんだとこまで調べなあかんとウチは思うねん。
平たく言うとやな……
ウチも会話がしたいねん!
しかし、くんくんされて、秋月の関係者やてバレてもあかんしな?
ってワケで、五時間ほど風呂浸かって、念のためにお面も用意いたしました〜! ってカンジや!
せやけどこーゆーんは、ちょっと慎重にならなあかん。まずは『オトモダチ』んなるきっかけやな。コレ重要。
っちゅーワケで、今日もハクビちゃんのお出かけに合わせて、あと尾行てみてん。
そしたら、近所の公園まで来たとき、ボールやらフリスビーで遊んどるじゃりんこの様子をな? ハクビちゃん、メッチャ見ててん。
あ〜、子供好きなんかな〜? 思ぅとったらやな……
いきなり、ぷるぷるし始めてん。
で……
いきなり、じゃりの一人が放ったボールに飛びついてん!
犬や♪
まるっきりワンコや〜♪
しかも無邪気や!
ごっつ無邪気に遊んどる!
で、
イッコぴ〜んときてん。
コレや! コレやがな! 今やったら、ウチもすんなり溶け込める!
そー思った時やった。
いや〜、今思うと、アレは必然やな? さすがは量子の神に愛されとる女や! まぁ、それはハクビちゃんやなくて、ウチの事やけどな?
で、まぁ、ここでナイスハプニングや!
「大日本帝国バンザーイ!」
って一声叫んで、フンドシ一丁で右手に出刃包丁持った、ユカイなオッサンの乱入やねん。
オッサン、包丁ブンブン振り回しながらじゃり共追っかけ始めるし、そら泣き出すコも出るわなぁ……
しかし、これぞウチのチャンスやんか! ここでオッサンぶっとばして、ハクビちゃんと友情の構築すんねん!
で、仲良ぅなって、身体の隅々から量子の一片に至るまで! 調べさせてもらうねん!
……あかん。またホンネ書いてもーた♪
いやいや? 友情やで? 打算やないで? 調べることで、なんかハクビちゃんに有益な情報が得られるかもしれへんからな?
……ケド……
ウチの出番ないくらい、ハクビちゃんの動きがえーねん。じゃりども庇いながら、オッサンの包丁かすりもせぇへん。なんか武道でもやっとるんちゃうか? て思うくらいえー動きなんやけど……多分ちゃうな? あれは本能や……
しかも、オッサンに蹴り入れとるし……こんなん、ウチの出番あらへんやんか……
って!
もちろん! ここで引き下がるウチやないねん! こーなったらヤケクソや! 乱入や〜〜〜〜! お面かぶって行くで〜〜〜っ?
「トーキョー仮面参上! ドキュンはウチがゆるさへん!」
決まった! 登場ポーズも昨日考えててん!
で、愛と友情のツープラトンアタック炸裂や! オッサン、遠くにぶっとんで、星んなったわ。
いや〜、やっぱハクビちゃん、おもろいわ。今日も満足や♪
もちろん、トモダチんなったで?
ほんでも、運動して腹も減ったし、焼肉おごったる言ぅてんけど、ハクビちゃん、「ゴハンは家帰って作るだよ〜」って、帰ってもーた。
ちくしょ〜、ウチの友情より、秋月の食事が大事か〜……
ま、えーけどな。
作品名:モノガミものぽらいず 作家名:山下しんか