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唯一神

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それから毎日毎日地下室での特訓は続いた―。
射撃、森に出て獣相手の戦闘、ナイフファイティングの組み手、更にはサバイバル知識。
ありとあらゆる知識をおっさんは俺に詰め込めるだけ詰め込んだ。
最初こそ衝突はしたが、おっさんの教える技術は滅茶苦茶に思える反面、こと実戦に関してだけ言えば理に適っていた。
その例を挙げるとすればまず―。
『射撃』
そう最初の日に衝突した腕を相手に直線に向け撃つという行為。
これは何も一撃必中を狙うゲームではなかった。
的で言えば端でも人体は的よりも大きい、つまり当てて体勢さえ崩させればいい。
そして2発、3発目で仕留めればいいという話。
戦場の中で一撃必中の射撃ばかりしていればそりゃ殺してくれと言ってるようなものだったんだ。
隙がありすぎて、最初はそんな事も分からず喚いてたんだな・・・少し恥ずかしい。
これは獣との戦闘の時に学んだ事だった。
『ナイフファイティング』
これは単純だった。
基本的にカウンター狙い、相手の動きにあわせて円を描きながらかわし必中の一打を決める。
それだけ。
それだけと言ってもなかなかに難しい。毎日の反復練習の成果か最終的にはおっさんと五分の勝負ができるくらいには上達した。おっさん曰く、
「俺と五分の勝負ができるのは自慢していいぞ! あ、自慢する相手がいねぇか! はっはっは!」
との事。
本当にそう思ってるのだろうか・・・。どうも捉えどころが無い男である。
ともかく、後出しのほうが体勢が整ってる面で有利だし、気持ち的にも余裕が持てる。という事らしい。
『サバイバル知識』
割愛―。
ちなみにおっさん曰く、
「食えるキノコとか食えないキノコとかいろいろあるけどな! あとは寝床にはどんな場所が適してるか、とかな。
でも、今時こんな野戦仕掛けるやつなんていねぇいねぇ! 気にすんな! 不安ならこの本でも見てろ! はっはっは!」
との事。
ちなみにその時渡された本のタイトル―。

『猿でもわかる! サバイバル知識! 基本~応用編!!』

とりあえず言っておこうか・・・。
「猿は生まれてからずっとサバイバルしてんだよっ!!」
作品名:唯一神 作家名:Xin