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秋月あきら(秋月瑛)
秋月あきら(秋月瑛)
novelistID. 2039
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飛んで魔導士ルーファス

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 ルーファスがローゼンクロイツを押し倒して、思いっきり二人は熱きキスをしていた。
「うわっ!!」
 慌ててルーファスは飛び起きて、袖で何度も口を拭く。
 何度吹いても精神的には消えません!
 キスをされたほうのローゼンクロイツは、眠り姫のように安らかに寝息を立てて眠っていた。どうやら魔力を大量に使って疲れてしまったようだ。
 でも、どうやら一件落着したようだ。
 駆け寄ってきたビビはルーファスに抱きついた。
「やったねダーリン! これでアタシたちずっと一緒にいられるよ♪」
 モリーとの約束だった。ローゼンクロイツをどうにかしたら、ビビとの仲を認めてくれると――。
 が、しかし!!
 モリーは契約書を取り出してビビに見せた。
「この契約はもうすぐに無効になる」
「えっ、そんなハズないよぉ!」
 そう言いながらビビも契約書をまじまじ見た。そして、目を丸くして口をO型に開けた。
「ダーリン大変なの、契約書見て!」
 モリーはルーちゃんの鼻先に契約書を突きつけた。けれど、書かれている文字は古代文字。
「読めないよ!」
 声を上げるルーファスの前に、勝ち誇った顔をして立ちはだかるマルコが軽く咳払いをした。
「この契約書は代償を払わねば2週間で契約解除ができると記されているのだ!」
 今日はビビとルーファスが契約を交わしてからちょうど2週間だったのだ。そして、契約を交わしたのは2週間前の午後4時ごろであり、契約条件はドラ焼き100個。
 時間もなければ、月にドラ焼き屋さんがあるとも思えない。
 ちょー絶体絶命!
 モリーがマルコの説明に補足をした。
「契約がただ解除されるだけではない。悪魔との契約を破棄したそちは代償として魔物に八つ裂きにされるのじゃ」
 状況理解をしたルーファスは地面に手をついて崩れ落ちた。
「ダーリン!」
 マルコに腕を掴まれビビはモリー伯爵とともにルーファスから離れていく。だが、もうルーファスには何もできない。歯を食いしばって俯き、時間とともに魔物に八つ裂きにされるのを待つしかなかった――。