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年越し!

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深夜の店にスーツ姿の男が2人居る姿は滑稽に思えるかもしれないが、まあ気にしないことにする。テイクアウトをしてとりあえず、直彦の家に向かう。
暫く車を運転すると、直彦の家が見えてきた。直彦はのんびりとした足取りで部屋に向かう。
そこで着替えて明日の分のスーツとDVDやら何やらをもってまた下の駐車場へ向かう。
其処では、若干眠たそうな晋作が車のシートに凭れ掛かって待っていた。さっと、助手席のドアを開けて車に乗り込む。
しっかりとドアがしまったのを確認すると、晋作は車を発進させた。
夜道を結構なスピードで飛ばして行く。
座席がゆったりとしているので、眠気が襲ってくる。車内には牛丼の香りが漂っていた。
少しウトウトしようと思ったら、すぐに晋作の家に付いた。
2人ともすごく疲れたような表情で車を降りて、晋作の家に入っていった。
「うわ・・・部屋寒いね。ストーブつけていいよね。」
「んー。」
半日近く部屋を留守にしていたため、冷え切っている。
直彦はさっさと石油ストーブをつけると、別室で着替えている晋作に声をかけた。
炬燵も電源をいれて、その上に買ってきた牛丼を並べる。それから飲み物を、机に並べる。
そして、晋作が着替え終わるのをぬくぬくと待っていた。
スーツ姿から、ゆるゆるとした感じのパーカーに着替えていた。
「早く食べましょうっ。お腹空きました。」
「そーだねー。いただきます。」
2人は炬燵で向かい合って牛丼を食べ始めた。その間も話題は尽きることが無い。
「あんな真剣な桜と函見えるとはww。」
「さっきのリクエストはびっくりしたね〜。そして、晋作君が急に抱きついてくるとは思わなかったよ。」
「まあ、2人とも頑張ってるし、サービス的な。それに直彦さんに触れて居たかったので。」
満面の笑みで答える。きっと2人はバカップルに分類されるだろう。そのため常時ベタベタとくっ付いている事が多い。
「あの後、函から感想聞かれてたしww」
「まじっすか。あいつら何なのさww」
さっきは、何故か函からすごい真剣な表情で「くっついて!」と言われたので、サービス的なのりで抱き合ったのだ。
函はびっくりしてへたり込んでいた。写真はきっと撮り損ねているだろう。
そんな記録を残されなかったことに少し安心しながら、2人は牛丼を食べる。
直彦が先に牛丼を食べ終えた。そこで、席を立って風呂へ入ろうとした。
作品名:年越し! 作家名:私は誰?