死神に鎮魂歌を
「レゾンデートルが欲しくてたまらない奴は他の人間が与えた理由なんかじゃ納得しないよ。納得出来るのは自分で見つけ出した時かそれを上回るような事が起きた時だけ。高槻志織はすぐに死神を辞めるよ。元人間の死神が体験する事を体験すればね。口頭で説明したってきっと死神になりたいって言うだろうから、それなのに説明なんて面倒くさい。一回やらせてみればいいんだ。それより椿。高槻志織のデータを送って精神体を構成してあげて」
「分かりました」
リモコンと一緒に床に捨て置いてあった志織の情報が書いてある紙を理人は拾い上げると、それを自分へと歩いてきた椿に手渡した。