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漆黒のヴァルキュリア

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第一章 戦乙女とお供のカラス 6




 いやっほぅ! 黒騎士〜!
 見つけた見つけた!
 次の目標だよ〜!
 すごいんだぜぇ〜? 今回はなんと! 『世界を相手に戦争する男』! だっ!
 すごいだろ? 強そうだろっ?
 なんか、帝国に反逆するどっかの王子様みたいだよなっ?
 いやまぁ、そこまで大袈裟じゃない……んだけどさ? それに近いくらい? は、イケるんじゃないかと……

 この男がね? なんていうか……今までの力押しタイプとは違うんだよ。
 そう、頭で戦うタイプ!

 いや、オレもさ? 前々から思ってたワケさ〜。
 来たる『神々の黄昏』で、力バカばっかいたってしょうがないんじゃないか? ってね?
 え〜と、やっぱ戦ってのはさ〜、作戦が命だって思うワケよ。いかに剣術が凄くても、弓が上手くても、バカじゃやっぱダメだろ?
 優秀な指揮官がいて、しっかり統率取って! で、初めて強い軍隊さねコレが! あ〜、なんかテンション上がってきたぞ?

 とまぁ、そんなワケで、今回は将帥になりうる人材を見つけてきたってコトだ。

 ……って、そういや、昔も一人いたっけな。あんなジャリ……じゃない、男が。
 いっつもオレの傍に来てさ、自信たっぷりな事言うんだよ……「俺、絶対立派な科学者になってみせる!」ってな?
 なんだっけな? 名前……

 ……………………

 ……あれ? いつの事だっけ?

 まぁいいか。
 じゃ、オレはこの辺で、目標捕獲の準備してくるぜ。