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せき あゆみ
せき あゆみ
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わが家の怪

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─拾弐─ 《光》



 それからしばらくして、ちょうどいつもの起きる時間(4時〜4時半)にぼんやりと目が覚めてきた時のこと。
 あのときと同じ子ども(だと思う)が、ふたたびやってきた。

 布団に潜り込んできたその子どもは、わたしのそばに横になったので、わたしはぎゅっと抱きしめた。

 柔らかく、暖かく、気持ちがよかった。

 そうしてしばらくすると、その子はわたしの腕のなかで光の玉になった。

 それから、ぱあっと飛び散っていき──


 ──消えていった。


 あれから、その子どもは二度と現れない。
 
 きっと成仏してくれたのだと思う。



作品名:わが家の怪 作家名:せき あゆみ