ツンデレってなぁに、おいしいの?
部屋に響くのはエアコンの稼働音と、俺がキーボードを打つ音と、馬鹿が雑誌をめくる音だけ。静かだ。
「・・・・・ふぅ。」
少し目が疲れたから一息つこうと思って時計を見ると、結構時間が経っていたようでそんなに集中していたのか、と驚いた。
と、さっきの会話を思い出してふと思った。
(喉・・・渇いたな)
人間とは不思議なもので人から言われると、そんな気になってくるものなのだ。癪だけど。
ふらりと立ち上がり、冷房の利いた部屋から出て、台所の冷蔵庫を開け、中から2リットルのペットボトルを取り出してコップに注ぐ。
ガラス越しに冷たさが伝わって、益々喉が乾く。ぐい。と一気に流し込めばコクコクと、美味しそうに喉が鳴った。
「っぷは・・・。あー・・うめー・・・。」
セールでまとめ買いしたお茶だけど、渇いた喉に沁みて妙に美味かった。
そこでふと、アイツの言葉がよみがえる。
(そういや、アイツも喉渇いたって言ってたよな・・・・)
作品名:ツンデレってなぁに、おいしいの? 作家名:yuuhi