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ツンデレってなぁに、おいしいの?

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トン。と音がした。
読んでいた雑誌から顔を上げると目の前に氷入りのお茶が置かれていた。
置いたのは言わずもがな、先程までPCに向かっていた彼だった。
「へ?」
ちょっと吃驚して素っ頓狂な声が出た。
でも彼は気にした様子もなく
「茶。飲みたいっつったろ。」
と、ぶっきら棒に言った。
えーっと・・・これは・・・・
「オレ様の為にわざわざ?」
途端、
「な・・・!ち、げーよ!これはアレだ。あの、俺が飲むついでで、お前のためにわざわざとか、そーゆーんじゃなくて、その・・・ついでだから‼勘違いすんなっ!」
可笑しいほどうろたえて彼はそっぽを向いた。ちょっとちょっと。そんな態度とったら本当にオレの為かと思っちゃうでしょーが。
(全く・・・ツンデレというか何というか・・・)
「ふぅん。まぁ、良いや。ありがとねー政幸ちゃん。」
「だ、からぁ・・・感謝なんかしなくて良いっつの!」
黙ってろ、馬鹿!と言われて苦笑する。
うーん、一言多いんだよねー。
でもまー・・・ポイントは高いかもね。
「おい。ポイントって何だよ。」
「アレ?言葉に出てた?」
「しっかりとな。それと、一言多くて悪かったな。」
すっかりへそを曲げたのか、政幸ちゃんは眉間に皺をよせて見るからに不機嫌そうだ。
こーゆー時って素直に気持ちを言ったら良いんだっけ?
「んー。でも、オレ様は一言多いツンデレ政幸ちゃんの方が好きだよー。」
「・・・・・そうかよ。」
何故だかげんなりした表情で政幸ちゃんは呟くとまたPCに向かった。

うーん・・・・ツンデレって何なの?
佐倉景助十八歳。複雑なお年頃です。

<了>