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グリーンオイルストーリー空の少年たち3

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「俺にとっては、女の子だよ。こんな白いむっちりした肌しちゃって。」
赤い髪色のそばかすだらけのクラスメイトコリンは、レインをからかうより、密着することによって、自分の欲求不満を解消しているかのようで、それはレインもわかってはいてたが、嫌でしょうがなかった。
彼らは自分のロッカーに荷物を置き、教科書を取り出した。
「相変わらず、ラブラブカップルなのね。お暑いですこと。」
二人のそばを通ったのは、クラスメイトの女の子たち。
初等科の時は、レインをお人形さんのように扱って、べたべたしていた彼女たちだが、中等科になる際、コリンがべたべたするようになったので、彼女たちはレインに近づけなくなっていた。
やきもちを焼いているのは、レインにもわかっていたが、女の子たちにおもちゃにされるより、コリンにおもちゃにされるほうがましだと今は理解していた。
授業が早く始まってほしいといつも願うレイン。休憩時間はコリンにべたべたされるがままになっていた。
昼食時間が終わると、ダッシュして逃げ出す。コリンに追いつかれないようにして、向かった先は、図書館だった。

ジリアンは、初等科で優等生だった。担当教師には、全寮制の学校へ進学したほうがよいと薦められていた。
ジリアンには、目的がなかった。スタンドフィールド・ドックで航海士になることが当たり前のように思われているのに嫌気をさしていてはいるが、他に何がしたいのかはわからなかった。
ただ、反発するだけでは意味が無いことを、ロブとレインのやり取りで理解していたが、言われるがままにおとなしく用意された器に収まるつもりもなかった。
そんな彼に同情する女の子がいて、図書館でジリアンとふたり机にすわり向かい合っていて、なにかにつけて、お互いの不平不満を話し合っていた。
そんなところに、レインがあらわれたが、ジリアンがいているのをきづかず、本棚にむかっていた。
ジリアンはレインが通り過ぎるのをみていた。
「ジル、どうかしたの?」
「いや、なんでもないよ。それより、プラーナは中等科で全寮制の学校に進学するんだろう。」
「初等科から進学している子達ばかりの学校しかないのよ。そんなところへいってもいじめられるだけだもの。」
「プラーナには、やりたいことがあるだろう。生物学の研究がしたいっていう。」