小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
早稲田文芸会
早稲田文芸会
novelistID. 7568
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

ストイコビッチのキックフェイント(笠井りょう)

INDEX|9ページ/30ページ|

次のページ前のページ
 

私がとりわけ心を打たれたのは、「やっちゃん」が言語操作技能検定協会会長であることを、誰にも見せびらかさないことだ。爺ちゃんと飲んでる時も「力」をセーブして周囲との調和を乱さない。周りの人たちも気を使ってか話題にも出さない。まるでどこにでもいる平凡なおじいちゃんをてきとうにあしらうような扱い方をする。「やっちゃん」くらいの人と付き合うともなると、あからさまな敬意の表現は失礼極まりないからだ。母さんはよく「やすしさんはまだ帰らないのだろうか。私は、早く夕飯の支度をしたいのだが……」という意味の「もうすぐ五時だね」を台所で電子レンジをのぞきながらこっそり呟く。電子レンジではラップされたじゃがいもや凍った挽き肉の塊が無言で静かに回る。turning lapped potato. 冷凍着挽肉的塊。Président de société de l'autorisation de la compétence de l'opération de la langue.