食べたいもの
「じゃあ俺が保護者として願うってのは」
「だから無理だって」
「……やっぱだめか? ほら、昔の馴染みとしてさ」
「俺ら精霊は案内役で、実際叶えているのは依頼者と言われる存在だ。俺の干渉できることじゃない。まあ、協力したいのも山々だがなぁ」
「ぬぬぬ」
やはり柚の考えを変えない限り、この馬鹿げた願いを変更させることは無理らしい。
ああもうっ、と思考に集中している時、力の込め方がずれたのか、柚がその隙を狙い抜けだし、そして二つ目の願いを叫んだ。
「聡さんの洗濯できるものを全て洗濯してくださいッ!」