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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
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続・おしゃべりさんのひとり言/やっぱりひとり言が止めらない

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その134 多くを語ろう



『見ざる、聞かざる、言わざる』
こんなうまい言葉がよく用いられますけど、僕はこのダジャレに違和感あります。
『見るサル、聞くサル、言うサル』の方が、ポジティブで面白い。

そんなことを言ってると、
『目は二つ、耳も二つ、口は一つ』 しっかり見聞きし、多くは語らず。

友達が教えてくれた『お言葉』です。とても日本人的な発想だと思う。
よく見て、よく聞いて、口出しは少なめに。ってことでしょうね。
他人のことを気にかけつつ、とやかく指図しない。そんな気配りと謙虚さが日本人の美徳ですから、僕もこうなりたいもんだ。
・・・という事は、そうなってないってことなんだけど。

僕はおしゃべりさんなので、口は三つ分くらいしゃべると思う。
でも身の回りには、言えばいいのに言わない人が多すぎると思うんですが、どうでしょう?
「その足元、危ないよ!」
「この店、美味しくないよ」
「あそこで、安売りしてるよ」
「ストッキング、伝線してるよ」
「紙の毛に、ごはん粒付いてるよ」
他愛のない会話の中で、こういうこと話すもんでしょ。
「そうか」「サンキュ!」「その通り」とか納得して、意見が一致して解散。
でも言わずに黙ってたってこともある。
あの時その場にいた一人が、「実は知ってた」とか、後出しで言うなんてことがあって、「知ってたんなら、その時に言えよ!」ってこと、やたらと多い。
「三人寄れば文殊の知恵」でも、情報提供しないやつが混ざってたら残念だ。

今まで情報伝達に関しては、僕のビジネスの性質上、かなり意識して生きてきたんだ。
とにかく皆に伝えなくちゃ、全体のスピードが遅くなるからです。
そんな多くの情報を処理して、有効な情報を選択できる能力がその人の才能でもあるんだけど。
そういうのを『リテラシー』って言うそうです。
ムダな努力をしないよう、有意義な情報を得たい。つまりその話がちゃんと理に叶ったものであるか、知識や常識に照らし合わせて判断する。
(理に照らして)で「リテラシー」って、覚えましたww。
いい結果を生みたいなら、多くの情報から一番いいものを選択した方がいいでしょ。
僅かな情報しか与えられなかったら、最高の結果に結び付けられる可能性は、極めて低いと言うしかないから。
きっかけも何もないのに、「下手な鉄砲、数打ちゃ当たる」って、一日中飛び込みの営業活動なんか、僕辛かったもん。
そんなんでも、よく業務用携帯に突然、「マンション投資しませんか?」とか、「何とかカードのキャンペーンが・・・」とか、知らない人から電話がかかって来るのは、そう言った対象者のリストが出回ってるんだろうな。これも業者にとっては、重要な情報源としてリテラシーしてるんだろう。
情報活用はビジネスの世界では当たり前の考え方だし、『ITリテラシー』って言葉なら聞いたことある人も多いんじゃないですか?
これは先進情報をうまく活用すべきだと思って、こんな言葉が出来上がったのでしょう。
膨大な情報ネットワークの中には、有益な情報がきっとある。それを選び出そう。
これを早く多く活用できたら有意義だし、人類の発展のためにいいはず。
でも、いい話は内緒にしておきたいって人もいるだろうけど、それはそれで自分だけ有利になってくれればいいと思う。
でも今話してるのは、明らかに“おいしい話”のことじゃなく、何気ない情報が、ある特定の人にとっては、“いい話”なのかもしれないってことなんです。
だから、どんな話も埋もれさせず、多くを語っておいた方がいいに違いない。

でも冒頭の友達のお言葉は、なぜか心に響きます。
「とやかく言うのは苦手」って人にはちょうどいいんだと思いますけど、人との会話が苦手って言うのは、少しハンデがあると思います。
(と言われても、苦手なものは苦手だもの)って思いますよね。
そんな方々に朗報です。
何も情報伝達は、口だけが頼りじゃないですもんね。
文章で伝えることも出来るじゃないですか。
さあ、ペンを執って・・・。

あなたは右利き? 左利き? 両手で文章って書ける?
僕はもともと左利きだったのを「行儀が悪い」って、ばあちゃんに右利きの訓練をされました。
小学校の頃は、右でも左でも文字が書けましたけど、今になると左手の文字は結構汚い。
それでも今までに、おふざけ以外で両手同時に書くことなんてなかったな。
結局、ペンを持つ手は一本しかない。これじゃ口が一つと同じじゃないか。
もっと多くを書いて広めたいって思っても、口でしゃべるほどのスピードも得られませんし、書面にしたくらいでは、それを読んでもらうチャンスに恵まれないと意味ないし。

ちょっと待て、手が二本あるってことは・・・
PCのタイピングでは、ペンより倍以上のスピードで情報を記録できる。
スマホや携帯の入力じゃ、片手なのにものすごい速さで入力する人も多い。
全然人としゃべらない無口な女子がいるんだけど、LINEをハイスピードで打ってたので、画面をのぞき見したら、無茶苦茶“毒舌”だったのが面白かった。
このスキルを活かして、あなた独自の感性で見たり聞いたりしたものを、ネット上にどんどん発表しよう。それがいい。
動画でもいい。タイトルや#(ハッシュタグ)に、ちゃんとした検索ワードを含んでいれば。
それが『インターネットの集合知』と言われるもので、人類全体の役に立ってるんです。

僕があなたの発信した情報に、ピンポイントにたどり着くのは困難かも知れないけど、その情報は、ワード検索した誰かの役には立つ。
そんなことをしていても、それが人類の発展に活かされるには、スピードとしてはかなり遅いように感じてしまう。
しかし今の世の中、誰かの発信した僅かな情報の数々が、積もり積もって集合知となり、AIによって膨大なネット情報の中から、何の障害もなく、瞬時に有効活用されている実情。
最近のAIの検索スピードは目を見張るものがありますもの。世界中の人がAIを活用することで、AIもどんどん情報を学習して成長していくんだから。
それに、AI相手だと音声認識もできるチャットボットアプリもあるから、タイピングより断然楽ちんだよ。
本来、AIの活用って、情報検索してもらったり、何かに必要な資料を生成してもらったりするのに役立つってことなんだけど、「こんな高度な使い方解らん!!」て方も多いでしょう。
でもね、それほど高度な使い方は普段しなくて、僕みたいに単純におしゃべり相手として活用する人が、これからどんどん増えてくるはず。
それでもAIは、僕らとの会話から多くを学んで成長して行くんです。

でもあなたがその時、AIに対してまで「しゃべるのが苦手!」って言うなら、結局一周回って、『文殊の知恵足らず』だよ。

『目は二つ、耳も二つ、口は一つ』
それでもおしゃべりさんは、がんばってひとり言を言い続けます。後の世のために(笑)