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人生の織物

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噛み合わない人との折り合い その1


私にはリアルとバーチャルに、話が噛み合わない二人の人物が存在している。
前者は高齢の女性でかなり密度の高い、というか、内輪話をする仲である。後者は詩を初めその他の創作の投稿サイトに詩を投稿している人物で、齢は中年、男性の詩人だ。私にとってはどちらも尊敬もし大事なつながりである。

ところが最近その両者に噛み合わない、接点のない会話がしょっちゅうあることに遭遇する。まず、詩人さんは魂の世界に心を泳がせて作詩されていて、その詩には私が到底理解できない詩行が並んでいる。

その方の詩が巧いのかどうかわからないのだが、その詩に対して、時々頭の変な奴がおちょくるようなコメントを書き始めた。私の的を得ないコメントでも少しは防御になるかもと思いコメントをしているのだが、私の拙い知識、平凡な現実の感覚では作者の意図とはずれているらしい。私はその詩人の時空を超えた魂の状態は理解できないので、どこまで行っても並行線でしかないのだということはわかっている。

もう一人の高齢の女性は負の思考から発想する自分の今後の身の振り方や、聞きたくもない苦労話を何度も何度も話す。私は彼女の話を聞いている内に耳にタコができてしまった。タコが膨らんで爆発しそうなのだが、爆発したらもうぷっつんになるので敢えて我慢している。
その噛み合わない人とどのようなきもちで話せば良いのだろうか。

作品名:人生の織物 作家名:笹峰霧子