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愛情

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その8


二月の卒業式を前に孫は仲良しの友達とカラオケに行って楽しんだらしい。相手は一級の国立大を受験した優秀な友達二人だったとか。四月からはお互いの道は分かれ道となるだろう。ぐずぐずしながらも自分に合った予備校に授業料を納入したと娘から報告がきた。その一部を私も生活費の中から援助した。
娘は、助かるわと言ってきた。この授業料が有益になるよう祈るばかりである。

同居をしていない私は離れている間、あれこれ考えないことにしている。或る勉強会での著作集に、「唯今主義」ということについて書かれている。
私はこれまでずっとそのことを指針にして、どんな逆境にあったときも乗り越えてきた。

唯今主義というのは、その難儀な状態は一日中起こっているわけではないので、そのことばかりにのめり込まないようにという趣旨である。
例えば、小言を言われている身にあっても、四六時中言われているわけはないので、言われているその時だけが辛いのだということを認識するというものだ。
考えても仕方ないことで常時頭を悩ますことは無いと言うことにも繋がる。目の前に課題が出されたときにその処理を考えれば良いということだ。

一日の大半を頭を空っぽにして過ごす習慣が身に付いている私は、散策しているときは空を見上げ飛んでいる鳥を追う、青い空や様々なカタチの雲を眺める。夜になれば月を探し、星の煌めきに一瞬の幸せを感じる。

昨夜はその状況で詩を書きブログにアップした。詩のブログにはyou tubeからダウンロードした曲が流れるようにタグを入れ込んでいる。亦、Flickrから素敵な写真もダウンロードして貼っている。詩と曲と写真のコラボで拙い詩をカバーしているのだ。
アップすると瞬時にシェアのボタンに数字が表れる。誰かわからない方々だが待ってもらっている閲覧者があると思うとうれしくなる。


 完(次章へ)
作品名:愛情 作家名:笹峰霧子