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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
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おしゃべりさんのひとり言【全集1】

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妻が結婚前に、とある有名企業で管理栄養士の仕事をしていた時に、そこの食堂を定期的に消毒されることがあったそうです。Gやネズミが出ると保健所から営業許可が取り消されるとかで、年に一回の恒例行事だったそうです。しかし、ある一回は想像を超える結果となりました。
休日中に業者が消毒したのですが、翌営業日に食堂から連絡が来て駆け付けると、Gの死骸が食堂はおろか廊下にまであちこちに散乱。その清掃と再消毒で、その日仕事にならなかったそうです。
それなら僕にも同じような経験があったので、その時の光景を思い出してしまいましたが、僕が大量発生を見たのは、『ゴミムシ』と言う甲虫の死骸の山でした。仕事で使っていた貸し倉庫の棟続きの一角が退去され、業者が殺虫剤を撒いたところ、うちの倉庫にまで、そのゴミムシが逃げ出して来て死んでいました。ホウキで掃いても掃いても、虫の山は一向に減らないし、ちり取りから移し替えたバケツが溢れるくらいでしたから。保健所が来て検査して、問題はなかったそうですが、それがGだったら、ただ事ではなかったでしょうね。

まだマンション暮らしだった頃には、隣が古いコンビニだったせいか、Gはうちの部屋にも、たまにご訪問されていました。そこで2匹同時に現れて、大騒ぎしている僕と妻の目前で、ささささー(この表現だと爽やかに聞こえますが、実際のイメージは、どろどろどろどろどろ)と猛スピードで近寄ってグルグル絡み合い、一瞬で愛の結合が行われた時は、(史上最悪におぞましい物を見てしまった)と思いました。

外国のGも気色悪いです。バリ島によく行っていたのですが、そこではあまりGは出てきません。いるにはいるのですが、日本のと同じくらいの大きさで、色は薄い茶色と言うか飴色みたいな感じ。暑い島なのに動きはそれほど早くありません。夜の街でたまにゴミの山にいますが、建物にはほとんどいません。その理由は、Gより断然ヤモリを見かけることの方が多いので、それらがGを捕食してしまっているからだそうです。ヤモリ万歳! その心強い味方は、高級ホテルの部屋にも出没してきますが、僕は許します。
ワシントンDCにあるスミソニアン博物館は、ものすごく大きくて科学分野ごとに何棟もあるにも拘わらずすべて無料です。そこの自然科学のコーナーに、ある一般的なアメリカのキッチンが、大きなガラスケース内に再現されていました。遠目に見ると茶色い部屋ですが、近寄るとその壁やキッチンシンク、冷蔵庫などに無数のGを貼り付けた、災害的展示物で吐き気を催しました。その近くには、白く透明な羽の6センチほどの大型Gも展示してありましたが、これもまた標本だと思って油断していたら、羽をブルブルッと動かしたので、全身に寒イボ(鳥肌)が立ちました。

じゃ、自宅ではどんなG対策をしているのかと言うと、取り敢えずゴミの始末はまめにします。特にキッチンの生ゴミはすぐに片付けるように、我が家のルールにしています。
僕と同様に妻も娘も、やつが現れたら逃げるしかない『弱者』だからです。
またシロアリ消毒は必須です。(詳細は『シロアリバスターズ』にも書きましたが)シロアリはGと分類が近い仲間ですので、業者用に開発されているシロアリ消毒薬は安全で、Gにも持続効果抜群なのです。今の家に引っ越して来て、15年以上経ちますが、まだ3回くらいしかGを見ていません。
建築関係の会社に出向して営業研修を受けていた時に、業者さんがシロアリ消毒される場面を手伝うことがありました。床下にGはほとんどいないそうですが、古い家の台所のシンク下の収納扉を開け、排水管のサービスホールから、床に目掛けて薬剤を散布すると、Gが一斉に流し台の下から部屋に這い出して、地獄絵図になるところを目撃したことがあります。この職人さんは、これを特別サービスとしてやってらしたようです。僕は非常識にも、そのお客さん家のダイニングテーブルの上へ、緊急避難してしまいましたけど。

まだまだGに関するエピソードはありますが、こんなところにしておきましょう。
ここまで書くのも、かなり力んでしまっていることに気付きましたので。

でも、なぜそんなテーマで書こうと思ったかと言うと、最近よく見るYoutubeチャンネルで、外来生物や絶滅危惧種をテーマにした方の動画を見ることが多いんですが、そういった方はよく、爬虫類や両生類の飼育をされることもあるようです。
それらのエサに、わざわざGを居室で大量飼育されていて(これは餌用の外国のゆっくり動くやつですけど)それを素手でかき集めて、トカゲやカエルに食べさせてる映像が流れてしまうんです。
ガリガリバキバキ食べる映像もそうですが、それを手で掴むなんて信じられません。それを若い女性であっても、平気そうにやってらっしゃるんですが・・・

Gはもとより、こんな人を「好きか嫌いかで言ったら?」→「嫌い!」
「嫌いなのかって聞かれたら・・・」→「(ごめん)嫌いだぁ!」