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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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L K 3 「フェニックス」

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第十三話 アンドロイドの惑星



 私は惑星アップルの衛星軌道上に、なんとか船を停泊させることが出来た。
 地上から着陸船が上がって来て、私が乗って来た船にドッキングした。そして、ハッチが開いて、そこに現れたのは、やたらとガ体のいい、ジェイ・ヴァン・デヴォス少佐だった。そうじゃないわね。彼を基にしたキャラクターの、バイオロイドのジェイだったわ。顔は少佐そっくり。笑っちゃ悪いけど。うふふふ。我慢できない。
 ぶっきらぼうなこのキャラクターに連れられて、地上に降下したけど、何だか連行されてる気分。ジェイには優しさが足りないわ。ま、アンドロイドだから当たり前だけど。この着陸船の窓は小さかったから、私の席からは外の景色が全く見えない。一体どこに連れて行かれるんだろう。
 地上に着いてハッチが開くと、外の温かい空気が船内に入ってきた。なんだか空気の匂いが爽やかだわ。それに外はとても明るい。いい環境の地球型惑星って設定のようね。
 着陸地点には4体のメカロイドがいた。そのうちの一機が近寄って来て、
「長旅お疲れ様でした。お足元にお気を付け下さい。お荷物はお持ちではありませんか? 今の季節少し気温が高いので、汗をかかれるかもしれません」
(えー? この子メッチャ流暢に話すじゃん! 言語アルゴリズムはどうなってるのかしら。私がプログラムしたAIが、こんなに性能を向上させてるなんて)
「ええ、ありがとう。私の故郷に比べたら、とてもいい気候だわ。あ、あなたは、80(ハチマル)シリーズのメカロイドかしら?」
「はい、私は80Aです。ルージュと言います。あなたのお世話をさせていただきます」
(これが80Aですって? 現実世界とはだいぶ違うわね。でもこの子、私の顔をマジマジと見るけど、ちょっと親しみを感じるわ)
「本当にエル様にそっくりなんですね」
(はぁ、やっぱり、私がモデルのキャラが、エルだったのか)