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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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L K 3 「フェニックス」

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「敵は200W(メカロイド)です。暗闇でも見えるんです。今のうちに逃げましょう!」
オコーネルは、取り乱して、泣いているような声で叫んだ。
「そうだな、だが俺達は今、取り囲まれている」
ニールはそう言うと、オコーネルの耳元に小声で、
(メカロイドは地獄耳だ。全部聞こえているぞ)
(そっ、そうでした。でも小声なら、大丈夫です)
(このビルの下水道から運河に出られるはずだ)
(なるほど。下水道なら、外から赤外線監視でも見通せません)
(負傷者を運ぶ準備をしよう)
「衛生兵!」

 ニール軍曹は階段を使わずに、エレベーターシャフトから地下に降りた。地下は真っ暗闇で静かだった。負傷者をロープで降ろし、オコーネル二等兵が3階の窓から、メカロイド達の動きに変化が無いのを確認してから、最後に降下した。
 地下の通路は単純だったが、どこから排水溝につながっているのか分からない。
「通常、メンテナンスエリアには、排水パイプが通るダクトがあるはずです」
「分散せず、メンテナンスエリアを目指すぞ」
「★・・!」
「軍曹、今何か物音が聞こえませんでしたか?」
「・・・ああ・・・・、明かりを消せ。赤外線スコープを着けろ」
小隊は、静かに且つ慎重に暗い廊下を進んだ。暗闇の廊下も赤外線では明るく見える。
「見ろ」
軍曹が小銃で指した壁に、人の形が浮かび上がっている。壁に残った体温が見えるのだ。
「誰かいるな。我々は海兵隊だ。人がいるのは分かっている。出て来てくれ」
・・・・・・・・・・・・。
「撃たないで! 僕はこのビルの従業員です・・・・」