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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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L K 2 「希望と絶望の使者」

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第三話 メッセージ



「一体今更なんだって言うんだ」
 ジェイは、そのメッセージを開封しても、指示に従うつもりはないらしい。 
「もう、10年以上音沙汰がなかったのですが、確かに今更不可解です。司令部は我々の存在を掴んでいるのでしょうか?」
「ケイ、その可能性はあるわ。15年前、私が難破船救助に向かったことは、知られていないはずだけど、裏切ったアッシュは、司令部からの隠しファイルを開封してしまっているの」
「そうでしたか、きっと開封確認のフィードバック(返信)がされていたんでしょう」
「このメッセージも無視するんでしょ。今までもそうしてきたみたいに」
キュウが心配そうに聞いた。
「そうね。あなたの生存は知られていないはずだけど、司令部はSS3200とセカンドロイドを脅威に思っているから、きっと抹殺しようとするわね。でも、今も稼働しているのが私一人だと考えているとしたら・・・」
その場合、SS3000である私が、感情を持つことなど有り得ないと思うはず。過去にそんな例などないはずだから。そうだとしたら、何のために連絡して来たのかしら。確かめる方法はないかしら。
「ホロチャンバー内に独立した受信機を作れば、そのメッセージを開封出来ます」
「開封したフィードバックは、かからないの?」
私は心配でケイに尋ねた。
「ホロチャンバー内だけに隔離してしまうのです。その間は、外部との通信は遮断しますので、外から何も操作出来ませんが」
「って事は、ホロチャンバーに入った者だけが、確認出来るってわけだな」
ジェイが立ち上がって言った。安全確保はジェイの役目だけど、ケイはジェイを見て軽く首を振った。
「危険はないかしら」
「ブルーノにやらせましょう」
今度はブルーノが立ち上がった。