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藍城 舞美
藍城 舞美
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金曜日のアウトドア 中編その2

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 四男ヨハンと六男トミーは、ヴォルフスヴァルトでプレーヤーを探していると、2、3列並んでいる何か赤黒いものを見つけた。何となく不気味だったが、2人でそれらに近付いてみた。見てみると、それらはジャケットのかかった木の杭だった。
「うわ、趣味悪い」
 トミーが気味悪がって言った。ヨハンのほうは、恐る恐る1本ずつ見ていった。すると、見覚えのあるシャツが掛かっている杭を見つけた。
「おいトミー、これ見ろ…」
 トミーはヨハンのほうに来た。そこには、三男クリストファーの着ていたシャツが、血だらけで掛かっていたのだ。ご丁寧に、その左袖には彼の使用していたタオルまでも縛ってある。トミーははっと息をのみ、鼻と口を両手で覆い、ヨハンは泣き出した。
「ク、クリストファーが…」
 トミーが両手でヨハンを支えると、静かに言った。
「クリストファーを探そう。もしかすると、どこかで生きているかもしれないよ」
 ヨハンがうなずくと、2人で歩き出した。